「ママ、ありがとう⑩」
聞いて欲しかったママは今日は来れない。みんなママかパパが来ているのに僕はたった一人だ。
でも家に帰れば美味しいお弁当が僕を待っててくれる。
負けるもんかぁ~。
「皆さん、今日は勤労感謝の日ですから、お父さんが来てくれた人も大勢いるみたいですね?それでは早速宿題の作文を発表してもらいましょう!」
「誰か読んでくれる人は手を上げて」
僕は頑張って手を上げた。
先生と目が合った。
先生はにっこり笑って僕を指した。
一番に当てられた。
僕はドキドキしたけど立ち上がり作文を読み始めた。
みんなの視線が僕一人に注がれている。
恥ずかしいような、誇らしいような不思議な気分だった。
「とても優しいいいお母さんにお礼の作文を書けましたね?これからも頑張って下さいね?」
みんなから拍手をもらった。
とても嬉しかった。
これはその時から数日が過ぎた時の話だが、先生は学級新聞に僕の作文を載せて感想を書いてくれたんだ。
~自分の夢をお母さんへの感謝の気持ちに込めたとてもいい作文でしたね?みんなからたくさん拍手をもらっていました。~
このお手紙でその日の雰囲気もママに伝えることが出来てとても嬉しかったんだ。
