死の蔵書
疫病神
疫病神、本のタイトルです。作者は“黒川博行”さん。建設コンサルタントの二宮啓之と二宮の相棒、桑原保彦(ヤクザ)を中心に関西を舞台に、産業廃棄物処理場をめぐる問題をを政治家、建設会社を絡め描いています。面白いです。二宮と桑原の掛け合いが何とも軽妙です。お互いに出し抜こう、利用しようとしていて、決して仲が良いわけではないのですが、さりとて離れがたくといった具合で、一般に言うとこ ろの腐れ縁という二人の間柄が良く描かれています。二宮は腕っ節はからっきしですが、筋を曲げるのが嫌いな人間として、一方、桑原は喧嘩が強く悪知恵がまわる人間です。話の面白さだけではなく、物語の背景もしっかりしてます。また、場面場面の臨場感が凄く、下手な映像を見るよりこの本を読み、想像する方が楽しいと思います。賭場(博打)の様子を描いた一場面があるのですが、その場面なんか本当に手に汗握るといった感じです。是非、ご一読下さい。“国境”、“暗礁”と続編が出ております。一度読むと、二宮・桑原の掛け合いにどっぷり嵌ってしまいます。
暗号解読(ロゼッタストーンから量子暗号まで)
出版からは5年~6年(原文だともっと前)になりますが、面白い本だったので紹介します。自分自身が読んだのは2年ぐらい前だったと思います。本屋で見掛け面白そうだったので衝動買いをしました。古今東西の暗号にまつわる話が、年代順にエピソードを交えながらながら紹介されていっています。ドイツのエニグマ暗号機の開発にまつわる話から、実際の運用方法、そして、連合国側の解読の様子。この本を読んで、エニグマを使っ た暗号を最初に解読したのは、ポーランドの人であることをはじめて知りました。話が前後しますが、暗号をはじめて用いたのはアラビア人という話もこの本を読むまでは知りませんでしたし、また、インターネットの上の暗号技術開発の話もはじめて知る内容でした。兎に角暗号の話がぎっしりと詰まった本です。内容的にも極端に専門的なものではなく、文章も分かり易いので一般の人でも十分に楽しめる内容になっています。たまにはこんな本を読むのもいいですよ。
