少し、昔話をしたくなった (失恋編2)

そろそろ夏の足音が

聞こえてきそうな、そんな時期、、、

あの娘は・・・
それまで勤務していた

会社をスパッと辞め

「スキューバダイビング
するんだ！」

・・・だとさ...

前々からスキューバに

興味を持ってたことは

何度か聞いていたから

驚きとかそういうのは全くなかった...

なんか、今考えると・・・

自分も同調して
一緒にスキューバやる...

っていう選択肢も

あったのかも知れないけど・・・

その頃、ボクは

新卒の新入社員で

お金も無かったし、、、

きっと、スキューバ自体に

そんな興味無かったんだろうな...

あの娘は、これまで貯めた貯金から

何十万か捻出して、

ホワイト一色で統一した

スキューバ用品を

一気に揃えた・・・

そういえば

ダイビングスクール

にも通い始めてたっけ...

スクールのパンフレットとか

見せられた気もするけど、、、

全く覚えてないんだな、これが...

2人の間に、、、

これまでになかった変化を

少しづつ感じつつあった

そんなある日のこと、、、

「小笠原諸島に、

1ヶ月ぐらい

バイト行ってきていい？」

・・・だってさ...

民宿でバイトしながら休みの日は、

スキューバし放題！

東京湾とは比べ物にならないほどの

青く澄んだ海、色とりどりの熱帯魚・・・

夢中になって

興奮気味に

向こうでのプランを語るあの娘・・・

う～ん、、、

これまでの職場で

かなりストレス貯めてたみたいだし...

ちょっと2人っきりの状態も

マンネリ化してきたことだし...

「まあ、1ヶ月ぐらいだったら、、、

思う存分ハネ伸ばしてきたらエエがな...」

とボクは快諾した...
「手紙、たくさん書くからね！」

と、これからの未知の生活へ

期待に胸を膨らませたそんな彼女を

夏の訪れと交換するかように

ボクは、送り出したんだ...

いっぽう、ボクの方はと言うと、、、

新入社員研修も終わり

ようやく部署に配属になって・・・

不慣れながらも、

与えられた業務を一生懸命こなし

家でも仕事をやるぐらい

仕事に打ち込んでた時期だった...

しばしの別れから

1週間ほど経ったある日・・・

あの娘から1通の手紙が

届いたんだ...

続く・・・