ここではまた久しぶりとなりました。
というのはまたしてもパスワードを失念してしまい
適当に思い当たるワードを入力してみたら正解
今に至るというところです(笑)
ちょうど1年ほど前にこのブログにて自主制作で
作品をつくるという報告しましたが、先日2/9月曜に
僕の初めてのアルバム
“Fuse your Novel”が発売となりました。
YouTubeにて1曲フルサイズでアップしています
是非聴いてみてください。
https://www.youtube.com/watch?v=7QB4b7sAGXY
Manavuuu Sakamoto 1st full length album
“Fuse your Novel”
1.PSR&T
2.Curve light to dark,dark to light.
Right to wrong,wrong to right.
3.Foreshadows
4.Krauselung
5.For whom you pray
6.heartspeak
7.Liquid Sentiment@lity
8.The You is hangin' on forehead
9.Teddy no Step
10.Afterword
price/2,500yen
ご注文は下記gmailアドレスまでアルバムご希望の旨を
お知らせいただき次第、折り返しオーダーフォームを
お送りします。
銀行振込お手続後、郵便送付(送料は負担致します)にて
商品をお渡しするというかたちになります。
本ブログのコメント欄、メッセージでのご連絡も承ります。
fbイベントページでは2/14土曜まで受付中です。
https://www.facebook.com/…
ダウンロード販売
・iTunes
https://itunes.apple.com/jp/album/id962167561
・Amazon MP3
http://www.amazon.co.jp/dp/B00SUWJJDO
・レコチョク
http://recochoku.jp/album/A1001690802/
構想から含めると三年という年月でしたが
ようやく完成ということもあり
ちょっと振り返り、掘り下げつつ、今の僕の
考えなんかも書いてみることにします。
ながくなりますが読んでいただけるとうれしいです。
今回の作品はいくつかのコンセプトがありますが
そのなかでも始めに着想し、かつ最重要であるものは
“小説を読むときのような想像力で以って聴く”
ということです。
いやそんなこと比喩表現無しで音楽とはそういうもの
だよ~、といわれればまさにそのとおりなんですが
では、過去の名盤と呼ばれるものを除いて今
そういった作品が自分の周りに多くあるか、と見渡せば
数えるほどしかありません。
これは僕の感覚でしかないですが、音楽に関わらず今
なにか創り手側が受け手に対して不必要に遠慮があったり
そもそも受け手の感性のことなど信じていない、若しくは
無視しているというようなことがどんどん増えてきているという
印象があります。
最近はテレビもあまり観なくなりましたが、CMひとつとっても
売りつけることさえ出来ればオッケーで、もうポリシーもへったくれも
無いな、というのが感想です。
あまりにも情報が溢れかえって、余計にものが見えなくなって
しまっているような世の中にあって、上で書いたようなコンセプトは
僕自身としてもやはり重要だと思います。
僕が考える音楽の存在意義は
作品がリスナーの想像力を刺激し、願わくば作者の想像を
超えるようなものに作品が育っていき、拡がり、物理的にも
精神的な部分も超えたところで互いにコミュニケーションを
とり合うことができるツール、というところです。
言葉で以って解り合えないことの方が遥かに多くて
そういうところが自分が何故音楽をやり続けているのか
というところだと思います。
そうありたいという願望的なところもかなり多く含んでいますが。
今回のアルバム内の楽曲は、以前にバラバラの時期に
作曲したもので、ライヴなどでも演奏していたものを主に
収録しました。
製作期間内に書き下ろした曲は1、2曲ですが、その中でも
heartspeakという曲はアルバムでも核心的なもので、やはり上で
書いたこのアルバムのコンセプトに直通する楽曲になりました。
もう10年以上作曲してきて、そういう面でも年々上達してきては
いるとは思いますが、この曲はベストの作曲になったと自負します。
この曲はYouTubeにて後日公開する予定です。
アルバム製作に向けて一気に曲数を書きました、というものでは
ないですが、アルバム単位でみて不思議と良い流れに
なったとおもいます。
録音に関しては、製作当初は海外在住の参加してほしい
ミュージシャンに依頼し、僕が出向いてレコーディングする
計画でした。が、デモ段階で手に入れた新しい楽器
エレキアップライトベース、これが今後の作業を
根本的に変更するきっかけのひとつになりました。
初めて触ったときから、これはもう感覚的でしかないのですが
“ああ、今回の作品はもうすべて自分でやってしまおう”
と思い立ってしまったのです(笑)
そこから一ヶ月間、やはりベースといってもエレキとは全く
勝手が違う楽器なので、みっちり鍛錬して録音に臨みました。
アップライト暦1ヶ月故、という部分もありましたがそれよりも
楽器を始めた頃のような楽しさが勝ち、おもしろい経験でした。
僕にとっては一番重要なパート、ドラムは打ち込みになりました。
やはり人間が生み出す、タイミングとフィーリングに勝るものなし
というのはありますが、本録音で叩いてもらう予定だったドラマーに
プリプロ段階でアイディアをもらい、それを反映したかたちで
パートアレンジをしました。
というように全パート僕自身が演奏、プログラミングしました。
録音は地元の公民館のリハーサルルームに機材を持ち込み
孤独な作業の日々。
うまくいかない日もあり、精神的にかなり厳しくなり
3日くらい寝込んだこともありましたが今となっては
楽しい思い出です(笑)
録音後はミックス、以前からそういう部分には興味はあり
いろいろやってはいましたが、相変わらずというか
録音段階でほとんど流れを決めていたので
基本的なバランスを整えることに留めて、あくまでも
録音で起きたことを尊重するするというかたちにしました。
その後マスタリング、この作業は今回初めてで
これまではさほどというより、関心のない分野でしたが
自分で調べてやってみるとかなり奥深く、音源にする
ということに於いては、この作業でこれまでの工程を
より良くするすることもぶち壊すこともできる
デリケートな工程だと感じました。
はじめは市販のCD音源の音量に近づけるということを
重視して作業していましたが調べていくうち、今回の作品の
音楽性においても音圧、ダイナミックレンジというものが音楽に
おいては重要であるということが判り、そこを犠牲にしてまで
音量を稼ぐ必要など全くないという結論に至って、作品としての
適正な音量、音圧に設定することにしました。
音量はリスナーに設定していただくということで結果的に
市販のものよりは小さい音量になりました。
そしてジャケット、レーベルデザイン
全く絵心がないという自覚はあるもののチャレンジ(笑)
ペイントソフトとペンタブレットを手に入れて描きました。
もう閃きというかんじで描きながら次のラインを考えるという
ふうにデザインしました。
これは結構音楽のアドリブの世界に近いなぁと感じました。
かなりシンプルなものになりましたが、気に入っています。
と、ある日“すべて自分でやろう”と思い立って結局
プレス以外のすべての工程をひとりで行いましたが
そこに美学があるとかというよりは、やっていくうちに
すべてをコントロールしたい、してこそ自分の作品
という考え方になっていました。
今回の製作過程で何よりうれしかった出来事は、音楽学校の
学生時代の恩師であるギタリストのKelly SIMONZさんに
1曲参加をお願いし、ギターを演奏していただけたことです。
学生時代はギターの技術というより、もっと根本的な音楽の
部分やミュージシャン、人としての在り方というところを
おしえていただき、それが今の僕の音楽をする意義の
素になっており、尊敬する恩師に自分の楽曲でギターを
弾いていただけたことはとても誇らしくおもっています。
こうして今振り返ると今回の製作方法になったことは
必然的だと感じます。
繰り返しになりますが、やはり自分の作品なのだから
ある工程まではやります、あとはおまかせします。
というのは自分にはできないな、と。
ミュージシャンはただプレイに専念していれば良いという
時代ではもうなくて、作品完成後どういう経路でもって
リスナーに届けるかというところまで考えていかないと
それこそ音楽で生計を立てるという部分でも難しいとおもいます。
今のところ、今回の作品は基本的に流通はしない予定です。
CD盤の場合、直接連絡いただきやりとりをし、手にとって
いただくというかたちをとっています。
一応、というかたちでダウンロード配信もしています。
iTunesなどのサービスはシステム上、アルバム曲も
1曲単位で購入できますが、実はかなり抵抗があります。
というのは、アルバムという単位でみたときには、曲順
というものに沿ってそこにその曲がある意義というもので
あって、それ単体で聴いたところで意味を成さないもの
もあるからです。
こういうある種の便利さ、手軽さが、結果音楽の必要性を
低下させているようにも思えます。
あとは価格です。
1アルバムに10曲あったとして、何故すべて同じ価格なのか。
1曲200円なり250円なりそういう幅では設定できますが
なぜ画一的なのか。
管理が大変、とかそういう実際的なところもあるんでしょうが
たとえばこの曲は1,500円、この曲は100円とかあっても
良いと思います。
画家は号数で価格設定したりもするし、まあ曲の分数が
長いからと言って高くするとかそういう決め方でなくとも
もっと任意で決定できたらなと思います。
いつでもどこでも聴ける、とか手軽ということでは
本当のその作品の良さというものは埋もれてしまって
作者が意図したかたちでリスナーに届かないのかもしれません。
聴いてくれてそれがさらにお金になるならオッケー、という
人は多いと思いますが、いきなりそこに行き着くのは
僕にはすごく抵抗があります。
ダウンロードとか携帯プレイヤーとか形式自体に
強い拘りはないですが、やっぱり自分がこういう作品です
というものがあってそこからリスナーなりの感性で
聴いてもらいたい。
そういう経緯でリスナーが感じたことや批評であれば
合ってるも間違ってるも無く、作者にとってはすべて
有難く、そしてそれが生活の糧になるなら
とても素晴らしいこと、というのが理想です。
世界的にみてどうなのかは僕には判りませんが、少なくとも
日本は音楽の在り方が捻じ曲がっている場面が多いと感じます。
こういうことは別に音楽だけではなくいろんなところに
共通しているともおもいます。
と、ちょっと長くなってきて取り留めもなくなってきましたが
そういう思いがここ何年か強くなり、そのなかで今回の
作品を創りました。
世の中に対する怒りではなく、自分のメッセージと願いの
詰まっている作品です。
わかる人だけにわかってほしいのではなく、願わくば
多くの方に手にとっていただいて聴いて感じていただけたら
うれしいです。
坂本 学
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