
ナショナルジオグラフィック 09月15日15時08分
アメリカ、カリフォルニア州中部で地域絶滅したと思われていたアカギツネの亜種シエラネバダレッドフォックス(学名:Vulpes vulpes necator)が、遠隔カメラと、鶏肉の入った餌袋からの唾液の分析によって、同地域の山岳地帯で再確認された。カリフォルニア州が絶滅危惧種に指定しているこのキツネはこの地域での絶滅を免れていた可能性があり、環境保護活動家に希望を与えている。
シエラネバダレッドフォックスは1990年代以降カリフォルニア州中部で目撃されておらず、この地域から絶滅したと考えられていた。他の地域では、州北部のラッセン山で個体群が一つ確認されているだけである。
しかし、シエラネバダ山脈のソノラ・パス近くの山道に設置されたカメラが2010年8月に撮影した写真に、鶏肉の切れ端を入れた餌袋をかじっている動物が写っており、米国森林局はこれをシエラネバダレッドフォックスではないかと考えた。
餌袋から採取した唾液のDNAをカリフォルニア大学デービス校で分析したところ、シエラネバダレッドフォックスに間違いないことが確認された。同大学獣医遺伝学研究所のイヌ科動物多様性保護部門の責任者ベン・サックス氏は、「唾液の分析による種の確認は一般的に行われている。絶滅したと思っていたが、間違いだった」と話す。
絶滅を免れた個体群が2つあることがわかったことで、「希望が何倍にも膨らむ。絶滅していないだけでなく、絶滅を回避する手段を手に入れたことになるからだ。片方の個体群に何かが起きても、個体群はもう一つある」。
サックス氏はカリフォルニア州に生息するアカギツネを2006年から研究しており、シエラネバダレッドフォックスの探索にも何度も参加している。ハイキングをしていても、「生息地と同程度の標高でキツネのものと見られる糞があると、持ち帰って分析する」と同氏は明かす。
同氏の遺伝子分析によって例えば、アメリカ西部に生息するアカギツネの多くが、実はアラスカとアメリカ東部原産で20世紀になって同地域に持ち込まれたキツネの子孫であることが判明している。しかし、めったに人目に触れないシエラネバダレッドフォックスの生態はほとんどわかっていない。正確な個体数や、生息数が減っている理由もまったくわからないという。
このキツネの姿が見られない理由についてサックス氏は、生息地が一般に標高の高い山岳地帯であるのに、生物学的な調査がそれより低い場所で行われていることが一因ではないかと考えている。「今回の発見は、もっと真剣に調査する必要があることを示している。調査して生息数を把握し、保護して将来に残していくにはどうすればよいかを研究するために資金が必要だ」。
http://news.biglobe.ne.jp/animal/727/geo_100915_7278045646.html
やっぱり絶滅した思われていたのに絶滅していなかったって動物結構いるもんですね~。
今後、同じような発見にも期待できますよねо(ж>▽<)y ☆