ルミナリエの本番開始前に、毎年開催されている。
障害者向けに、ゆっくり観覧できるようにとの配慮から行われているイベントだ。
今回のルミナリエは、いつもよりもきれいな気がする。神戸開港150年の影響かもしれない。

最後に来たのは昨年、2016年11月30日。
車イスの妻、娘、僕の3人で来た。
夏に退院して在宅療養を始め、秋頃から段々と体調が悪くなっていった。
歩くことができなくなり、食事や排泄にも支障を来すようになっていた。また傾眠気味で昼夜問わずによく寝ていた。
外出機会も減ってきた中、「今日が最後かも」と思いながらも、出来るだけ色んな所へ連れ出すようにしていた頃だ。
しかし寒い夜に連れ出すのはどうか、と思いながら僕はギリギリまで迷っていた。
眠くならないように昼寝をし、15時から入浴と着替えをさせた。
17時に車で自宅を出て、娘を三ノ宮駅で乗せて会場に行った。
早めに到着し、場所を確保してから点灯時刻の18時半を迎えた。
神戸市長の話の後、幻想的なBGMの流れる中で、カウントダウンが始まった。
車イスの妻は上を見上げて、点灯の瞬間を待つ。
僕と娘は、そんな妻を見ている。
10、9、8、7、6、5、4、3、2、1
ピカッ!
暗かった会場が、一気に明るくなる。
妻は「キレイ!」
「ほんまやな。キレイな!」
妻の写真を何枚も撮った。僕と娘のスマホに収められている。
僕も娘も、これが妻の最後のルミナリエになるだろう、と思っていた。
妻はどう思っていたのだろうか。
これが人生最後のルミナリエ、だと思っていたのかもしれない。
帰りがけに娘が「ママ、寒いけど来て良かったなあ。」
妻は「ありがとう」
今日はもちろん、僕ひとり。