2014年11月4日9時半に大学病院に入院した。
9階911号室。脳神経外科の病棟。病室は4人部屋で、割と病状の重そうな方ばかり。ナースステーションのすぐ前の部屋だから当然か。
荷物の片付けもそこそこに、MRIに呼ばれる。部屋に戻り担当医から治療の説明を受ける。
今日明日と様々な検査を受け、11月10日の午前中に手術の予定。頭頂部の大きな腫瘍に溜まっている水を抜くための管(ポート)を取り付けるらしい。水を抜いてもまた溜まるので、すぐに抜けるようにするらしい。頭に穴をあけるなんて恐ろしいことには変わりない。
あっという間に昼食タイム。妻は食欲がない。元々、食事は自分の好きなものを少しだけ食べ、あとはお菓子やアイス(こっちが主食?)を食べるような人。
しかも見るからに旨くなさそうな病院食。
入院中は食物に困る。毎日、妻の好きな物を持って来よう。
向かいの中年女性はどこかが痛いのか、ずっと唸っている。夜も唸っているだろうから、妻は眠れるのだろうか。
斜め前の人は、高齢の女性。旦那さんが毎朝9時に来て、夜6時に帰っていく。仲のよい夫婦のようだ。
隣の人は中年の女性で、ずっと本や雑誌を読んでいる。たまに話しかけてくれる。この部屋で一番頼りになりそうだ。
何よりも妻は体が不自由なので、うまく入院生活を送れるかが一番心配だ。健常者なら普通のことが、妻にとっては大変なこと。トイレにいく、冷蔵庫から飲み物を取り出す、歯磨きをする、着替えをする・・・何をするにも一人だと厳しい。
看護師には障害の説明とサポートのお願いをした。
夜8時に面会終了。家族も帰らないといけない。でも今は1分でも1秒でも一緒にいたい。
ぼくが帰った後、妻が困らないかどうかとても心配。妻は障害者になって9年。僕はずっと妻を支えてきたし、毎日、一緒に寝ていたから本当に心配だ。
後ろ髪を引かれながら病室を後にする。
エレベーターへの廊下を歩きながら、涙が出てきた。今夜、一緒に過ごせないだけで、とても寂しい。
しかし、これからの治療や病気による症状の方がもっと怖い。さらに妻を失うことになるかもしれないなんて、お先真っ暗だ。