私にふさわしいホテル
柚木麻子
また借りてきてしまった、柚木麻子シリーズ📖すっかりファンになってしまいました![]()
文学新人賞を受賞したにも関わらず注目も浴びず、依頼も無く、くすぶった主人公が憧れのホテルに自らカンヅメになりに行く所から始まった
「文学史上最も不遇な新人作家の激闘」
毒毒しいくらいの執念とハッタリを持ち、文学会を登り詰めていく主人公。
「毒毒しいくらいの執念」を持つ主人公だから、読み初めは苦々しい気分で読んでいましたが。
頭の回転の良さとハッタリと演技力を使い、名前を変えて、人を利用して、生きていく。
読んでいくうちに主人公の清々しいくらいの開き直りに引き込まれて行きました。
主人公に巻き込まれていく登場人物達もどこか物悲しさがあり、ライバルだけど憎めなかったりして。
とくに大御所作家の爺さんとの関係が良かったなぁ。
読み終わりには
「あぁ、これで良かったんだねぇ。」
と、主人公や登場人物に寄り添って読み終わる事ができました。
