とても悲しい出来事がありました。
警察が現在捜査をしている段階のため、シェアや拡散はしないようにお願いします。


横須賀でのライブのため、ボスと電車に乗りこむと、小さな男の子が1人で乗っていました。
不安気な様子でした。
1人で、おばあちゃんのお家にでも遊びに行くのかな?はじめてのおつかいみたいだなぁ、頑張れよ~。
と、私はのんきに見守っていました。

すると「あの、すいません。この電車は○○駅まで行きますか?」
と、小さな声で男の子は尋ねてきました。

しかし、乗っていた電車は、男の子が尋ねた駅とは全くの反対方向です。
○○駅まで行くには、乗り換えもしなければなりません。
乗り換えを教えるにも、男の子は小さすぎる。
親の電話番号を聞いて連絡をとろうとするも、男の子は口を閉じます。



「ちゃんと乗り換えができるよう、この子を連れて駅員さんに話してくる。
お前は先に横須賀に行け。」
と、ボスが男の子を連れ、次の駅で降りて行きました。



その後ボスから聞いた話。

駅員さんに事情を話して、男の子が無事に乗り換えできるよう頼んだところ
「1人で迷子になった場合は、男の子1人でまた電車に乗せる事は出来ず、保護者が迎えに来るしかない。」
との事でした。

男の子は迷子扱いになり、警察官がやってきました。

男の子は、きちんと家で育ててもらう事のできない、育児放棄された可能性がある子供でした。


男の子は、たった1人で祖母の家に行く途中でした。 

こういう事はよくある事
なのだそうです。
信じられない。


小学校にあがる前の小さな男の子が、乗り換えもわからないのに1人で千葉から東京まで。
お財布には一円玉と五円玉、十円玉しか入っていませんでした。
その子の絶望と不安は、どんなに大きなものだったでしょうか。

電車を降りて駅員さんの所に行く間、ボスの人差し指を、ぎゅうと握っていたそうです。

ボスはお世辞にも、優しそうな人間にはとても見えません。普通の子供なら目を合わせる事などありません。
しかしその子は、そんな事も考えられないぐらいに切羽詰まっていたのです。
祖母の家になんとしてでも行かなければ、と。

「あの、すいません。」
おずおずと私達にかけた小さな声を。
切符を握りしめた震える手を。
忘れる事ができません。

男の子が声をかけてこなかったら?
小さな声に気付かず無視していたら?
男の子が声をかけたのが私達ではなく誘拐犯だったら?



同じ車両に乗った男の子が、助けを求めていたのに、見守るだけで済まそうとしていた。
私は、なんて平和ボケしていたんだろうか。

こんな近くに、そんな子供がいるという事実に愕然としました。

早くおばあちゃんの所に行けるように、私から声をかけてあげて、少しでも安心させてあげられれば、と後悔しています。


私は声をかけるのを躊躇わず、うざがられても、周りの目を気にせず、子供に声をかけるお節介な人になろうと決めました。

この記事を読んだ方も、どうか「子供に声をかける」のをためらわずにいてほしい。

もう一度書きますが、
こういう事は、よくある事
なのだそうです。

悲しい現実です。

男の子の祖母が駅まで迎えに来る事になり、そこでボスは男の子と別れました。 
第一通報者という事で、何かあった場合には連絡が入るはずですが、2日経つ今も連絡が無いという事は、無事祖母と会う事ができたのだと思います。

これから男の子がどうなるのか。
私にはあの子にしてあげられる事が、何もなくて、ただただ悲しい。

どうか男の子の未来に、たくさんの幸せが待っている事を、心から願います。