名探偵・御手洗潔シリーズの一作目です。
今年の初夏に御手洗シリーズが映画化されてましたね。ちょうどコレを読んでいる頃でした。
観に行こうか迷ったんですけどね。読んでいたのは一作目、映画化されたのはもっと後のエピソード。見てつまらなくは無いとは思いますけど、こういうのは順番に見て行きたい派なのです。
以下ネタばれ注意
さて、率直に感想を言いますと…
めっちゃ難しかったです。
えーっと、これがミステリー3冊目になるのかな。
そんなミステリー&読書初心者が挑むには、ちと早かった気がします。
解く謎がさ、現在進行形のものではなくて、40年前に起こった事件を解こうとするんですよ。んで、初っぱな40年前に殺された人物の手記から始まるのですが、それがまた難しい!言葉遣いやら占星術やら、もうホントなんじゃそりゃ!って感じ。
主な登場人物は占星術師の御手洗潔とミステリー大好きっこ石岡君。
石岡君が御手洗にその40年前に起こった殺人事件を話し、現在まで未解決のままであるこの事件を君は解けるかな!?みたいな感じで煽ってきます。
石岡君が恐ろしい程にこの事件に詳しく、話の半分くらいは石岡君の事件解説と当事者達の手記で構成されてます。
物語を読む、というよりは殺人事件のピースを開示されて、さぁ!解いてみろ!って感じですかね。
前半はほぼ話を聞いているだけで動き回らないのですが、後半になり動きだします。
いやー、殺人現場はこうなっていて、遺体の状態はこんな感じで…ってババババーっと説明されても
わっかんないよね!!
そんなに色々説明されたところで、ミステリー初心者にはわっかんないよね!!!
もうね、はよ解答を…!はよ答えをおおおぉぉ!!!ってなるよね。
だから難しかったなぁって印象でした。
40年間解けなかったミステリーなんしょ?そんなん無理だわぁww
話は主人公の御手洗ではなく、友人の石岡君視点で書かれているので、同じく謎の解けないモヤモヤ感は共感出来ていいかなー。
散りばめられた事件解決ヒントを眺めている間は、自分のキャパオーバーで頭抱えながら読んでいたのですが、最後の最後、犯人からの手紙がものすごい面白かったです。
この辺りですね!謎の婦人との会話辺りから、一気に楽しくなりました!
いやー、私は謎解きよりも、犯人の心理描写が好きなんですよ。
うーん、何て言うんですかね、コロンボとか古畑任三郎って、話の最初に犯人が公開されていて、主人公に追いつめられて行く話の流れじゃないですか。
なんていうか、「犯人しか出来ない言動」とか「アリバイ作りに苦労してる様子」とか好きなんですよね〜。
「な、何て緻密で完璧なトリックなんだーー…!」っていう事件も、犯人が予想していなかった偶然が重なったり、予定外に起きた事が捜査を攪乱していたりってとこが良いですね。あー、事件隠蔽って大変なんだなぁって思います。
あとは犯人自身が気づいていないミスを探偵役に指摘された時のドッキーーン!っていうシーンも好きです。
なので、一番最後の犯人の自供はすごく面白かったですね。あぁ、ここまで頑張って読んだ甲斐があったぜ…!って思いました。
イメージ画像にはマギを選出させていただきました。
これ10年くらい続いてるよね?長かったなぁ、ついに最終章なんかー。
結末楽しみだなー。
次回からは、シリーズものを読んで行きます。
たまたま先に占星術殺人事件を読んでいたことが、このあと読むシリーズに関係するとは、これを読んでいる時は思いもしませんでした。
まだまだ全然冊数読んでいないのに…奇跡!
その話は来るべきに時にお話します〜。