はて、これは何か・・・?
これ、ステッカーにして、
自動車のリャーウインドウに貼ったり、
Tシャツやスタジャンにして売れないかなあ・・・?
トイレットペーパーの白い部分に、
[ ごゆっくり ] とか [ありがとう ] とか
運送会社の名前を印刷したりして・・・、どないだす・・・?
この発想には、忘れられない思い出がある・・・、
義兄弟だった、
大塚敬正とは、昔、年に三回は相撲を見に行った。
まだ、蔵前国技館の時代で、
隅田川には、家庭から汲み取った糞尿を東京湾まで運ぶ船が
行き来していた。
蔵前橋から、その船を見た、敬正ちゃんが
「おわい船だ・・・、うんこ、運んでいるよ」
と声を上げた。
もう、当時でも珍しく、
懐かしそうに笑顔で見つめていた。
「ああ、うんこう中、だ・・・」
おれが、横で、ボソッと、つぶやくと・・・、
敬正ちゃんは、相好をくずして笑い転げた。
あの顔を、忘れたことが無い・・・、
もう、あれから、十九年も経ってしまった・・・、
豪快に呑んで、呑んで、呑んて゛・・・、
早く、逝っちまった。
最後まで、彼の、苦痛、苦しみ、淋しさ、
何も解かってやれなかったことを悔やんでいる。
せめて、思い出に、
[ うんこうちゅう ] のプリントしたTシャツは
作って着ようと思っている。
「冗談はよせよ」
などと、絶対に言わない男だった。
だから、本気で作るつもりでいる。
これは、敬正ちゃんの店の新装開店の時の
古い写真です。
彼と、自分が写っています。
因みに、真ん中で鏡割りをしているのは、
おいらじゃないので、宜しく !
そして、輪廻小町の中の
[ 残照の追憶 ] の病室でのシーンは、
敬正ちゃんとの最後の別れの、
実際に近いAnecdoteです。