流れ星。
「与太郎、見ろ、流れ星だ、黙って、願い事を一つ、心の中で唱えろ」
「えっ、よし、・・・・・・・・・・・・・」
「よし、どうだ、与太郎、願い事をしたか?」
「したよ、それにしても、父ちゃん、顔に似合わず、意外とロマンチストだなあ」
「余計なこと言うない」
「へん、でも父ちゃん、父ちゃんは何を願い事したんだい?」
「俺かあ、おれはそりゃあ、家族の健康だよ」
「何だい、意外と欲がねえなあ」
「それがなあ、一番大切なことなんだよ、それはそうと、与太郎は何をお願いしたんでい」
「おいらかい、おいらはたった一つ・・・・、何でも望みが叶いますように、だよ」
「ば、ばーやろう、一つじゃねえじゃねいか・・・、このツラぶらさげて、なんと強欲、お前って奴は・・・、あほなのか、賢いのか、相変わらず解からねえ」
「・・・・・・・・?」