前回、「ドホナーニ『指の練習』序文が辛辣すぎる」という記事を書きました。

 

 

 

 

 

その後、友人などから反響がありました。

 

 

「もっと早く知りたかった」「ツェルニーを使わないなら他に何があるの?」など…

 

 

私は、ドホナーニの様な意見が、先生方の考えるきっかけ、話題のきっかけに少しでもなれば良いなと思って書いてみました。

 

 

ここから、色々なことを考えられると思います。

 

  • 自分は何のために指の練習やエチュードを使っているのか?
  • それは見直す必要があるか?
  • 他に選択肢はあるのか?

 

 

私の経験を少し書かせて頂ければ、私も日本では、ハノン全般、ツェルニーを100番から50番(だったかな?)まで一通りやりましたが、アメリカに来た時に、指は動くけど、曲のレパートリーが圧倒的に少ないということを実感しました。

 

 

先生にはよく、「指が早く動きすぎる。もっと曲を理解し、味わって弾きなさい。」と言われました。

 

 

私も学生達に、「実技試験で私が聞きたいのは、あなたがどれだけ理解したかです。多少遅いテンポでも、理解したことを表現できる方が大事。」と言っています。

 

 

またアメリカでは、レパートリーを増やすことが大事な様です。

 

 

曲数を多く経験するところから、作曲者や時代の傾向が掴めるという利点があると思います。

 

 

と同時に、日本に比べるとエチュードを軽んじる傾向を感じます。

 

 

中には「ハノンは必要ないし、指の練習は曲の中でやれば良い。」とおっしゃる先生方がいましたが、私はそれには賛成できませんでした。

 

 

逆に私は学生達に、「私が大学の2〜3年次の夏休み中は、ハノンをほぼ毎日一冊全部(1番から60番)弾いて、効果があった。だからあなた達もやってみなさい。」と勧めます。

 

 

これを言うと、いつも学生達はドン引きします…

 

 

極端な勧めかもしれませんが、彼らの頭のどこかにある「指の練習軽視」的な感覚にチャレンジしたいのです。

 

 

結局は「何を目標にレッスンするか?」でしょうか?

 

 

音楽の楽しさ、ピアノが弾ける楽しさを子供達に伝えるためには?

 

 

それぞれの先生、生徒さんによって答えは違ってくるでしょう。

 

 

ご参考まで。

 

 

大学生の時から使っている楽譜

さすがにボロボロになってきました…

 

河村まなみ