音楽留学の際【学校と先生】どちらを優先的に探したら良いのでしょうか?
私は、まず先生を探し、その先生と繋がり、その先生がいる学校を目指す、という順番を勧めます。
理由は、もし先生と繋がれれば、その先生の学校の入試実技試験の受験対策を教えてくれるでしょう。奨学金獲得のためにサポートして下さるかもしれません。また入学後にその先生につける可能性も出て、あなたは飛躍的に成長できるかも知れません。
もし先生との繋がりなしに入学すると、学校が先生を決めます。どんなに有名校でも、自分と合わない先生になると苦労するかも知れません。それで挫折したり傷ついてしまった人達を、私は何人か知っています。
では【先生との出会い方】をいくつか挙げてみます。
1. 過去、現在の先生方のルーツから探す
- ご自分の先生方のルーツ、自分が受け継いでいる音楽の傾向を知り、同じ傾向の先生を探す。
- 例えば私が上野学園大学で師事した水野久子先生は、レオニード・クロイツァー先生に師事されました。私がインディアナ大学で師事したプレスラー先生もクロイツァー先生と同じ時代にドイツにいて、伝統的なドイツのクラシック音楽を継承されていました。クロイツァー先生は憧れのピアニストだったそうです。ですので、プレスラー先生のレッスンには全く違和感を感じず、むしろ、水野先生のレッスンの続きという感じがしました。
- あるいは全く違う傾向の先生を探す。
- 繋がりのある方がいれば紹介してもらう。
2. アメリカから来られる先生方のマスタークラスや演奏会に出席して話してみる。
3. 気になる先生の略歴、学校など検索、マスタークラスや演奏をYouTubeで見てみる。
4. 気になる先生に連絡する。
- Eメールで、自分の興味や願いをお知らせし、演奏のリンクなども送って、自分を知ってもらう。
- 一度レッスンをして頂けないか伺う。
- その先生の学校に伺うのが一番ですが、リモートをお願いしてみても良いでしょう。
5. 気になる先生が教える夏の講習会、音楽祭に参加する。
- 講習会などはネットで検索するか、先生に直接メールで伺う。
- 実際にレッスンして頂き、お話しする事で、自分が習いたいか確認できます。
6. とりあえず夏の講習会や音楽祭に参加し、出会った先生方や学生達に話を聞く。
- アメリカでは種々のレベルの夏の講習会や音楽祭があります。
- アスペン、ラヴィニアなどは生徒としての参加が大変難しくなっていますが、以下はお勧めです。
【お勧めの夏の講習会】
Masterworks Festival(マスターワークス・フェスティバル)
- https://masterworksfestival.org/
- 6月下旬から7月中旬の4週間(後半の2週間だけの参加も可)
- 高校生から大学院生まで
- 先生方も多く参加
- 個人レッスン、マスタークラス、室内楽、などを経験できる
- どの楽器も可
- コンチェルト・コンクールで選ばれればオーケストラと共演。
- 寮、食事完備、安全な環境
(私の生徒もプロコフィエフ3番を演奏させて頂きました)
Indiana University Summer Youth Programs(インディアナ大学サマー・ユース・プログラム)
- usic.indiana.edu/precollege/summer/summer-youth-programs/index.html
- 中高校生向けの様々な音楽プログラム
- インディアナ大学、関係の先生方に出会える
- 個人/グループ・レッスン、マスタークラスなど
- オルガン・アカデミー
- パーカッション・アカデミー
- ピアノ・アカデミー
- エドワード・アウワー(IU教授)ピアノ・ワークショップ
- サクソフォン・アカデミー
- 弦楽器アカデミー
- ミュージック・クリニック(オーケストラのプログラム)
- 大学入試準備クラス
- 寮、食事完備、安全な環境
大学入試、大学院入試、実技試験対策、奨学金の実例などは以前の記事を参考にして下さい。