「去年、本当に全然思い通りにできなくて。

今年も、できればさっさと終わらせたい。」

 

去年の6月、初めて、話を聞いたとき、

Sさんはそんなことを言っていた。

 

 

ワークショップなんて

ほとんどしたことがないのに、

東京のライブなんかもやる大きな会場で、

全国から参加する高校生・大学生相手に、

ワークショップをやる。

 

しかも、最後には全体でポスター発表もしないといけないという。

 

ずいぶんと、酷な。

 

 

 

もちろん、仕事だからやらないとならない。

でも、全然やりたくなんてない。

 

もちろん、

やりたくないとは言わなかったけど。

 

 

 

「もったいないなー、なんとかしたいなー。」

と、私は思った。

(むしろ、私が代わりにやってあげたい。)

 

 

思えばこれが、ワークショップコーチング人生のスタートだった。

 

 

それまでも、ワークショップの相談を受けたことはあった。

 

でも、

事前に2-3回相談にのって、当日を迎え、

実施後に振り返りをする、というような、

密着具合が高いのは初めてだった。

 

 

最後まで伴走しよう、

と使命感に駆られたのは、初めてだった。

 

 

最初の相談の時は、

コーチングというより

カウンセリングに近かった。

 

とにかくモチベーションの低い彼女に対し、

 

「せっかく行くんだから、

せっかく人が集まるんだから、

どうせやらないとならないなら、

楽しくやれた方がいいんじゃない???

 

大丈夫、あなたならできるよ」

 

と励ましの言葉が多かった。

 

 

ワークショップの目的は、SDGs×復興。

 

会場サイズや机といすの数、

参加者の顔ぶれ、

成果物として残さないといけないもの、

去年はどうやったのか、

そして、不安要素を聞き取った。

 

その時は、

コーチングを学んでもいなかったし、

意識してもいなかったから、

「目指すファシリ像」とか

「現状」とかを聞くこともなく、

アドバイスする場面が多かった。

 

 

でも、話を進める中で、

 

「SDGs×復興だったら、

ゴール11『住み続けられるまちづくり』

がいいと思うんだ」

 

という、彼女自身の意思というか、

強い思いが出てきた。

 

 

こうなれば、こっちのもの。

気持ちが前向きになってきた。

 

 

去年うまくいかなかったのは、

彼女のせいでも、

参加者のせいでもない。

 

 

 

 

 

ワークショップデザインに

問題があっただけ。

 

 

 

 

であれば、

デザインをちょっと工夫して、

参加者が積極的に学べるように、

彼女も楽しめるように、

すればいいだけ。

 

 

その後

全体の流れを作って、

2回打ち合わせをして、

8月の本番に臨んだ。

 

左端、紫のTシャツがSさん。

 

 

お盆明け、

私のメールには、

 

「私自身、ワークショップが楽しかった。」

 

という感想が届いた。

 

 

私も、同じように達成感を味わった。

 

と同時に、

 

的確でないワークショップデザインのせいで、ワークショップに苦手意識をもったり、

トラウマを背負ったりする、

参加者やファシリテーターが、

いるのではないだろうか。

 

私に、何かできるんじゃないか。

 

と思い始めた。

 

 

そんな彼女は、

実施後の振り返りで、

こんなファシリテーターになりたい、

と語ってくれた。

 

「できれば、早く終わってほしい」

と言っていた、彼女が。

 

「参加者が、

今まで持っていなかった考えを受け入れ、

学びを持って帰れるような

そんなワークショップができる人。

 

落ち着いて、動じない、

どっしり構えられる人。」

 

だそうです。

なれるよ、なろう。

 

一緒にワークショップの輪を広げよう。

 

 

最後に、Sさんからもらった、ワークショップコーチング全体への感想を掲載します。

 

私も、一緒に考えてほしい。

そんなあなたはこちらからどうぞ。

 

 

 

笑顔あふれる 学びの場づくりコンサルタント ちえぞー のワークショップコーチング。

 

 

=以下、感想(改行、句読点 筆者による)=

 

イベントへの協力依頼を受け、一昨年、初めて考えて実施したワークショップは、運営や、

初めて会う者同士の参加者の雰囲気づくりに

四苦八苦の大失敗。

 

己の力不足、勉強不足を反省しつつ、ただただ、疲れただけのつらい記憶しか残りませんでした。

 

以来、ワークショップはトラウマに。

  

そして今回もやってきた、同様のワークショップへの協力依頼を受け、やや(かなり)暗い気持ちで準備をしていたところへのコーチングでした。

 

コーチングでは、一人では気づくことができなかったワークショップの手法や工夫、アイスブレイクの大切さ、プログラムの内容や進行についてのアドバイスをいただけたことで、当日の不安が大きく解消されました。

 

前回との大きな違いは、参加者に笑顔が多く見られ、全員が積極的に参加してくれたこと、何より私自身が肩を張らずに楽しみながら実施できたことです。

 

ワークショップは楽しめる、ことを気づかせてもらいました。

 

コーチングありがとうございました。

 

===感想ここまで===