実際に起きた事件にまつわるノンフィク
ションです。
2013年7月、山口県の小さな村で起きた
5人の連続殺人事件が題材です。
「平成の八つ墓村」などとも呼ばれ、マ
スコミを大いに賑わせたのは記憶にある
と思います。
犯人はすでに捕まっているので、事件の
背後にある動機や、さらに犯人が育った
環境をルポするのがノンフィクションの
常套手段です。
この本もそういった流れに乗っている
部分はあるものの、少し違うテイストを
含んでいます。
ノンフィクションの王道として書いた前
半部分が、陽の目をみることなく時間が
経過ごしてしまったので、後半は趣向を
変えて事件の背後関係の真っ只中に入る
ことに挑んでいるのです。
読者も含めて「一歩引いた」形で事件を
俯瞰しようとする姿勢の前半と、事件の
内部から外の世界を見ようとする後半が
合わさって、出色のノンフィクションの
一冊です。
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