・「DIME」9月号の小田島隆氏のコラムより | 有井努(ありいつとむ)の乱読ブログ

有井努(ありいつとむ)の乱読ブログ

多読はするもののインプットと比較してアウトプットが極端に少ない。
そこでブログを利用することにしました。
ノンフィクションが好きなジャンルです。齋藤孝氏もよく読みます。
さらっと内容に触れただけの読書日記ですが、読んでいただければ幸いです。



ブログ休日の土日を挟み、さらに月も変わってしまいましたが
予告通り、日本の少子化対策はなぜ進まないのか、なぜ国が
本気で取り組まないのか、を述べていきたいと思います。
それには、こちらの小田島氏のエッセイがまさしく「そうだ」
と言いたくなるほど、芯を喰っている内容と思います。

政府発表による「少子化社会対策白書」には、未婚男女の37%が
「恋人はいらない」という草食化傾向が少子化の要因とされている
そうです。
しかしこの37%という数字の根拠がとっても怪しい。
なんと全国20歳~39歳の男女7000人を対象にインターネット、
または郵送で回答をお願いしたもので、有効解答率は38%程度だった
そうです。
これを実数に換算すると7000人中「恋人がいらない:と答えた人は
282人。約4%の割合です。

どうでしょうか。
まるで若者全体が草食化しているように言われていますが、実際に調べた
内容はこの程度なのです。しかも白書で堂々と使われてます。

これが表しているのは、政府による保育所増設などの行政的努力を棚に上げて
若者の草食化こそが少子化の要因だ、とミスリードしたいとしか言えない
と思います。
要は「若者がこんなだから、俺たち国が頑張ってもダメなんだよね。
だから少子化対策なんて無理なんだよ」
という本音が透けて見えるようです。

日本で起こりうる少子化は国家的に危険なレベルと思います。
本当の危機とは、他国による侵略とかテロとかのように分かりやすくはなく
少子化のような、茹でガエル的「緩慢な縮小」こそが「今そこにある危機」なのでは
ないかと思います。