・「日本の『食』は安すぎる」山本謙修 著 | 有井努(ありいつとむ)の乱読ブログ

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多読はするもののインプットと比較してアウトプットが極端に少ない。
そこでブログを利用することにしました。
ノンフィクションが好きなジャンルです。齋藤孝氏もよく読みます。
さらっと内容に触れただけの読書日記ですが、読んでいただければ幸いです。

【中古】新書 日本の「食」は安すぎる 「無添加」で「日 / 山本謙治【P25Jan15】【画】...

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題名から全て読み取れると思います。
日本では消費者の満足度、要望などが強くなり過ぎているのではないかと
危惧されています。
もちろん「偽装」は論外ですが、「買い手」の欲望が巨大化する風潮に企業も
翻弄されている昨今を憂いております。

最近の異物混入騒ぎなどは象徴的です。
健康被害が発生すれば別ですが、ちょっとしたことでネットで騒ぐのはどうでしょうか。
「ちょっとした」異物混入を防ぐ為に企業はコストをかけます。
それを価格に転嫁できればいいのですが、それが出来ない場合は「すぐには健康被害は
でないけれど、20年後くらいにもしかしたら身体に影響を与えてしまうかもしれない」
化学調味料などで(つまり防腐剤など)ロスを無くすようにします。
結局最後は我々に跳ね返ってしまうのです。

もう一つ本の内容から。
数年前から食品のマーケティング界では「消費者はアンケート調査などで回答するような
行動を実際には必ずしも選択してないのではないか」と言われています。
つまり「値段が高くても安全なもの」と言いながら、安い化学調味料まみれの安い食品を
買う。
結果、売り手が揃えた有機食品などは売れずに、安い怪しい食品に置き換わっていく。
消費者はそれを見て「安全な商材が近所では売られていない」という負のスパイラルに
陥っている。
どうでしょうか。何となく腑に落ちる点はないでしょうか。