日本テレビ開局60年特別舞台『真田十勇士』
東京公演:2014年1月7日(火)~2014年2月2日(日)@青山劇場
大阪公演:2014年2月7日(金)~2014年2月19日(水)@梅田芸術劇場
【ものがたり】公式HPより
関が原の戦いから10年以上の歳月が流れ、徳川家康は天下統一を目前にしていた。最後に残ったのは、豊臣秀吉の遺児・秀頼【福士誠治】と付き従う武将たちであった。秀頼の母・淀殿【真矢みき】は、「豊臣の世をふたたび」という妄想に駆られ、徳川との対立を深めていた。大坂を戦場とした戦が始まるのは、もはや時間の問題となっていた。
紀州(現在の和歌山県)九度山、抜け忍びの猿飛佐助【中村勘九郎】は、真田幸村【加藤雅也】と出会う。幸村は天下に知られる名将だが、関が原で西軍に与したため、九度山で隠遁生活を送っていた。ところが、実際の幸村は、芯には光るものがあるものの、無口で平凡な武将にしか見えない。幸村大活躍のエピソードは、「噂話に尾ひれが付いたものか、偶然が重なったに過ぎない」と言う。己の虚像と実像のギャップに悩み、名誉を保ったまま、命を落すことまで考える幸村。その話を聞いた佐助は俄然、目を輝かせた。
「オイラの嘘で、あんたを本物の立派な武将に仕立て上げてみせようじゃないか!」
押しかけ家臣となった佐助は、幸村を本物の「天下の名将」にすべく、いわば<真田幸村をプロデュースする>ために策を考える。まずは、頼りになる仲間を探し、かつての忍び仲間・霧隠才蔵【松坂桃李】と再会する。容姿端麗で頭の切れる才蔵だが、山賊に身をやつしていたところを佐助に誘われ、「本物の英雄づくり」という世の中を相手にした大博打を仕掛けようとする考えに共鳴し、幸村の家臣になることを承知する。才蔵の屈強な2人の手下、三好清海【駿河太郎】と三好伊三【鈴木伸之】も行動をともにする。
やがて、関が原などで戦経験豊富な強者・由利鎌之助【加藤和樹】、仕官先を探して諸国を旅する武芸者・筧十蔵【高橋光臣】など、新たな仲間が加わっていく。そんな中、佐助と才蔵は新たな企てを思いつく。幸村の存在をより神秘的なものにして世間に売り込むため、一騎当千の勇者たちを揃えて、世の中を震え上がらせようと…。仲間は十人、思った通り、「真田十勇士」の存在は一気に噂として広まった。
「世間というものは常にわかりやすい英雄を欲しているから、そこを利用するんだ!」
一方、徳川方の忍び集団の首領・久々津壮介【音尾琢真】は、娘の火垂【比嘉愛未】とともに、忍びの里を抜けた佐助と才蔵を付け狙っていた。壮介は影の存在である忍びの宿命を背負いながら、真田の勇者たちを追い込んでゆく。火垂も同じ使命を帯びているのだが、昔恋心を寄せていた才蔵に対しては複雑な感情を抱いており、闘いの場面では常に心の葛藤が見隠れしていた。久々津集団には、豪腕無敵の戦士・仙九郎【石垣佑磨】という存在も控えており、佐助たちの行く手をさえぎり、時として格闘、乱戦となり、毎回激しい戦いを繰り広げていた。
幸村は本当に大坂に味方するのか? 諸説が飛び交う中、最後まで決断を渋っていた。そんな中、昔の佐助とよく似たお調子者の根津甚八【福士誠治】をはじめ、幸村の忠実な家臣・海野六郎【村井良大】、そして、幸村の長男で幸村を信じて疑わない実直な息子の大助【中村 蒼】、大助に付き従う家来・望月六郎【青木 健】らが加わり、ようやく10人が揃い、名実ともに「真田十勇士」が誕生したのだった。
豊臣と徳川が一触即発となる中、九度山に意外な人物、淀殿が訪ねてきた。幸村は若かりし頃、淀殿を慕っており、今なお純粋な思いを抱いていた。佐助たちが考えた「虚像を真実として貫き通す」という企てに本腰を入れて乗ろうと決めた瞬間だった。十勇士たちも賛成し、幸村の意を汲んで大坂方に味方することが決まった。「真田十勇士」たちは、いよいよ大坂城に入場し、慶長19年(1614年)、遂に「大坂冬の陣」の幕が切って落されようとしていた…。
佐助の本当の狙いは何なのか? 才蔵は仲間を信じているのか? 火垂の恋は叶わぬまま終わるのか? 幸村は本物の名将になれるのか? 淀殿の思惑の裏にあるものは…? それぞれがそれぞれの思いを抱えたまま、最終決戦の場に突入し、豊臣と徳川に翻弄された十勇士の運命は思わぬ方向へと突き進んでいく。たとえ、佐助や才蔵たちが望もうと望まなかろうと…。
出演者
猿飛佐助 中村勘九郎
霧隠才蔵 松坂桃李
火垂 比嘉愛未
根津甚八/豊臣秀頼 福士誠治
真田大助 中村蒼
筧十蔵 高橋光臣
海野六郎 村井良太
三好伊三 鈴木伸之
望月六郎 青木健
三好清海 駿河太郎
仙九郎 石垣佑磨
由利鎌之助 加藤和樹
久々津壮介 音尾琢真
真田幸村 加藤和也
淀殿 真矢みき
柳生宗矩 野添義弘
大野治長 奥田達士
大野治房 渡辺慎一郎
みつ 田島ゆみか
後藤又兵衛 横山一敏
語り 坂東三津五郎
徳川家康 平幹二朗(映像)
他
脚本:マキノノゾミ
演出:堤幸彦
1年の間で全く違った『真田十勇士』を観るとは思っていなかった。
一般的な歴史的概念とかぶち壊して、ぶち壊してもありかも。と思わせてくれる勢いがあった。
殺陣がちょっと迫力に欠けるかもと一瞬思った。
が、演出が堤幸彦さんなので、映像と合わせた戦いのシーンがより重厚感を増した。
生で初めて3Dマッピング観られてチケット取れた時は、S席で2階かよ~。とムッとしたけど、
芝居と映像と照明を全て堪能できたから、2階席で良かった。
去年の赤坂ACTシアターの『真田十勇士』が“重”なら、今回の『真田十勇士』“軽”
両作品観られて良かった!
