この話はノンフィクションです。
人名等は、全て仮名です。

「今日からよろしくお願いします!」

こんなに大勢の人の前で挨拶するのは
新卒の時以来。

とあるビルの2階、その1室がこれからの私の職場。

「お願いします!」と10人くらいの元気な声が帰ってくる。

想像より元気な声。ちょっと安心した。

「これから、ここで一緒に働くひよっこさんです!」

先輩スタッフのボボさんが元気よく紹介くれた。
朝礼時間のため、本日の周知内容を伝えると、
「本日もお願いしますー!」
軽くお辞儀をしてこっちを振り返る。
「じゃ、いったん事務所戻ろうか!」
「はい!」

事務所に行くとガタイの良い男性が1人PCで仕事をしている。
この事業所の管理者Xさん。
お店でいうと店長だ。つまり偉い。
PCはよく見ると大きさだけれど、なんだか小さく見える不思議。

「どう?はじめて利用者さんを見たわけだけど。」
強面だけれど、優しく話しかけてくださる。
「はい、思っていたより受け入れてくださったと思います。なんとかやっていけそうです。」

利用者さんというのは、この事業所の利用者のこと。

ちなみにこの事業所は障がい者施設
一般的には、就労継続支援B型と呼ばれるところ。
すごく簡単に言うと、障がいを持つ人がここで作業をしている。
利用者さんというのは、障がい者を持つ人のこと。

いろんな障がいの人がいると聞いて、身構えていた。
自己紹介するなり、利用者さんがパニックを起こして暴れだしたり、
発狂して襲いかかられたらどうしよう。などと考えていた。

その心配は無さそうだった。
ここで必要な最低限の会話は問題なさそうだ。

作業中もとても静かで、とても問題があるようには思えない。

ーこれが私が立てた最初のフラグだとは知らずに、これから初日を迎えるのだった。