ホテル・ルワンダ

 

ニュース映像的な臨場感と、ホテル内部の静かな空気感を対比させる演出が際立っています。暴力を直接的に描くよりも、人々の表情や沈黙、閉ざされた空間に漂う緊張感で恐怖を伝えます。

 

1994年、ルワンダ。民族間の対立が激化し、突如として首都キガリに暴力の嵐が吹き荒れます。ホテル支配人ポールは、家族と宿泊客、そして避難民を守るため、命をかけた交渉と駆け引きを始めます。

 

  • 監督:テリー・ジョージ(Terry George)

  • 脚本:テリー・ジョージ、キーア・ピアソン(Keir Pearson)

  • 出演:ドン・チードル(ポール・ルセサバギナ)、ソフィー・オコネドー(タチアナ)、ニック・ノルティ(オリバー大佐)ほか

  • 製作年:2004年(アメリカ・イギリス・南アフリカ合作)/日本公開:2006年

  • ジャンル:歴史ドラマ、戦争ヒューマン

  • 上映時間:121分

サクッとあらすじ
 
ルワンダで起きたツチ族とフツ族の民族対立は、わずか100日で80万人以上の命を奪う大虐殺に発展。
フツ族でありながらツチ族の妻を持つポールは、経営する高級ホテル「ミル・コリン」に避難する人々を受け入れます。武装勢力や政府軍との危険な交渉を続けながら、物資不足と外部の無関心の中で、1200人以上の命を救おうと奮闘します。

 

感想

突如起きた大量虐殺の中で一人のホテルマンが なんと1200人の人をホテルに匿っていたという真実・・。

ホテルで働いてましたが 私に出来るかと言ったら そんなことは出来ないでしょう・・。

自分が隠れて物音立てて殺されそう。

3か月で80万人が無くなるって怖いですね 魂が抜ける

ルワンダは現在 治安維持に努め比較的 安定した地域になってはいますが、貧困やジェンダー差別・学校問題など問題を抱えてるそうです。種族間もザックリ言うと植民地時代の階級が上と下の問題らしい。

 

 

  • ポールが外の道路で死体の上を車で走ってしまう衝撃の場面。

  • 無線を通して外国に助けを求めるも、国際社会の冷たい対応が返ってくる瞬間。

  • 家族は私の命ですと語るポールの言葉に込められた覚悟。

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  • 実話に基づく勇気と倫理観:絶望的状況下での人間の尊厳を守ろうとする姿が、深く心に響きます。

  • 国際社会の無力さの告発:現実の歴史の中で、なぜ救えなかったのかを突きつけます。

  • 閉ざされた空間の心理戦:外の戦場とホテル内の心理的緊張が見事に対比されています。

こんな人におすすめ

  • 実話ベースの社会派ドラマに興味がある方。

  • 戦争や民族対立を背景にした人間ドラマを観たい方。

  • 歴史からの教訓を深く考えたい方。

静かでありながら魂を揺さぶります。観終わった後、自分がその場にいたら何ができたのか――そう問いかけずにはいられません。