シンドラーのリスト
スピルバーグは映画をドキュメンタリーのように捉え、全編白黒で撮影。撮影監督ヤヌシュ・カミンスキーによる時代を越えるような映像設計が施され、強い映像美を形作りました。音楽はジョン・ウィリアムズ、その哀愁を帯びたヴァイオリンはイツァーク・パールマンが演奏しています。
ナチス占領下のポーランド、冷酷な暴力と恐怖が日常となる中で、ただ利益を追っていた男が、やがて運命を変える覚悟を決める――その葛藤と覚醒こそ、この物語の心臓です。
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監督: スティーヴン・スピルバーグ
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脚本: スティーヴン・ザイリアン(原作:トーマス・ケネリー『Schindler’s Ark』)
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出演: リーアム・ニーソン(オスカー・シンドラー)、ラルフ・ファインズ(アーモン・ゴート)、ベン・キングズレー(イツァーク・シュターン)
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製作年: 1993年公開
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ジャンル: 歴史・伝記・ドラマ(ホロコーストを描いた作品)
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上映時間: 約195分
サクッとあらすじ
1929年、オスカー・シンドラーは経済的機会を求めてクラクフに進出。ユダヤ人会計士シュターンの助けを借りてユダヤ人労働者を雇うが、やがて彼らを強制収容所から守るために行動を起こします。ユダヤ人迫害の暴力を目の当たりにしながら、シンドラーの理念と行動は深みを増し、多くの命を救うために動き出します。
感想
事実をもとにしている作品です。
実際の彼は狡猾で俗にいう悪人という面も持ち合わせているらしく嫌われていたという側面も持ち合わせていたようです。
ただし救われた多くのユダヤ人も多かったと思います。
でも頭の回転が良くて立ち回りが良いからこそ救えた命があるんじゃないかな~。
映画のラストシーンは本当にお気に入り。
偶然取れた有名なあのシーンは奇跡だとおもってます。
シュターンとの関係も良いですね( *´艸`)
戦時中のポーランドは・・速攻、占領下にされたり苦労続きの国ですよね~。
見所
赤いコートの少女がモノクロ世界の中で印象的に映るシーンは、
無垢な人間が戦争という闇の中で放つ象徴とも言える強烈なヴィジュアル表現です。
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歴史と個人の重なり:悲惨な歴史を背景に、一人の男の覚醒が救いの光になる。
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映像と音の強烈な共鳴:白黒の映像美とパールマンのヴァイオリンが感情に深く響く。
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倫理と行動の葛藤:利益から始まった行動が、次第に人間としての尊厳を守る行動へと変わる。その変化が胸に刺さります。
こんな人におすすめ
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歴史の影に埋もれた真実や倫理的覚醒を描いた作品を見たい人
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映像美と音楽で心に訴える映画を求める方
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ホロコーストという重いテーマを通して、人間の尊厳と希望を考えたい方
どんなに深い闇にも、人の心が光を差し込むことを教えてくれる映画です。目をそらしたくなる現実の中で、それでも行動を選ぶ人々の姿こそ、今も私たちに問いを投げかけています。