握りしめられていた300円 | すくらんぶるアートヴィレッジ

すくらんぶるアートヴィレッジ

●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●

・・・実は11月の展示替えの時、とても嬉しい出来事があったのです。

 

 

・・・ふだんから「子どもたちにアートを届けたい」と心がけ、作品制作に取り組んできました。身近な材料を使う、興味関心のあるものを作る。「蝶々」「カエル」「虫」「楽器」「ジオラマ」などです。

 

 

・・・そして、実際に自分でも作りたい・作れるように「虫」の見本と「キット」を用意してみました。もちろん無料でもいいのですが、「アジア協会アジア友の会」へのチャリティーもあり、大人や保護者の方々への啓発も含めて「300円」で購入していただくということにしました。

 

 

・・・まあ、こちらから声掛けをして説明しつつ協力をお願いしなければ無理だろうなあと思っていました。とりあえず、ギャラリー前のテーブルにそれとなく置いていただいていたわけです。

 

 

・・・展示作業をしていると、親子連れの方がギャラリーをのぞかれ、「虫が欲しいのですが」と声をかけてくださいました。てっきり保護者の方が子どものために求めておられるのだと思っていると、「子どもが虫を作りたいと言うので来ました」ということでした。チャリティーの趣旨を説明し、300円だということをお話しましたところ、もとより承知しているとのことでした。そして、保護者の方の財布から支払われるのかと思いきや、子どもさんの手にしっかりと小銭が握りしめられていたのです。もう、ジ~ンと来てしまいました。欲しかったんだなあ、作りたかったんだなあ。その真剣な眼差しにまいってしまいました。

 

 

・・・私がもっとも望んでいたことが、現実となりました。これからも、子どもたちのためのアートをもっともっと考えていきたいと思います。(画像は再掲です)