《NEWS》2019.4.13朝日新聞「社説」より
ブラックホール 国際協力がなし得た業
赤とオレンジ色の明るい輪の中に広がる黒い闇――。人類が初めて目にしたブラックホールは、科学者たちが断片的な情報から想像していた姿と、ほぼ一致するものだった。日欧米など17の国・地域から200人以上が参加したチームが、ブラックホールの撮影に成功した。強い重力で周囲の物質や光をのみ込んでしまう特殊な天体だ。世界の八つの電波望遠鏡をつなぎあわせて巨大な仮想望遠鏡をつくり、月面上のゴルフボールを地球から見分けられる解像度を実現した。この快挙が、東京をふくむ世界の6都市で同時に発表されたのは意義深い。ヒッグス粒子の発見や重力波の観測など、近年ノーベル物理学賞を受けた研究は、国境を超えた連携の上に成り立つものが目につく。こうした国際協調は世界の平和の実現にも資する。日本は今後も積極姿勢で臨み、存在感を発揮してほしい。今回の研究では、南米チリにあるアルマ望遠鏡が中心的な役割を果たした。2011年に観測を始め、日本の国立天文台も運用に大きく貢献している。だが足元に目を転じると、大型望遠鏡の建設計画が進む一方で、十分な予算が確保できない施設もある。最先端に挑みつつ裾野の広がりをどう維持していくか。政府の科学政策のあり方がここでも問われている。さまざまな観測の試みからブラックホールの存在は確実視されていた。そうであっても、わかりやすい画像で示されたことで、人々の好奇心と関心を呼び起こした意義は大きい。胸を躍らせてニュースに接した子どもたちから、明日の科学を担う人材が育ってくるだろう。宇宙をめぐる研究は長い歴史があるが、いまだ謎は多い。ブラックホールが、どのようにして生まれ、宇宙の進化にいかなる役割を果たしたのかも、わかっていない。そもそもブラックホールを含む天体や星のすべてを集めても、宇宙に占める質量やエネルギーの5%程度に過ぎないとされる。残りのいわゆる暗黒物質や暗黒エネルギーの正体は未知のままだ。発見があったとしても、それがただちに人間の暮らしを豊かにしたり、利潤をもたらしたりするわけではない。だが、どんなふうに発展するかわからないからこそ、人類の共通財産として大切にしたい。相対性理論に基づき、ブラックホールの存在が予言されて1世紀。会見した本間希樹(まれき)・国立天文台教授は「100年かけて解こうとしてきたジグソーパズルの最後のピースが埋まった」と語った。次の100年の歩みが、すでに始まっている。
・・・本当に驚きました、こういうものが実際に撮影されるとは。予言(仮説)を信じて研究を積み重ね、一つひとつ地道に実証していくジグソーパズルのような作業。それを実現するには、国境を越えた連携・協力が必要であること。気の遠くなるような、まさしく宇宙のような努力が今一つ報われたに過ぎない。まだまだ宇宙は果てしない、宇宙との根競べ。そんなことを考えていると、
《NEWS》2019.2.16朝日新聞デジタルより
曜変天目「小碗の中の大宇宙」異例の3館同時期公開
直径12センチほどの漆黒の肌に、無数の星がオーロラをまとって輝くように見えることから「小碗(わん)の中の大宇宙」とも言われ、優麗な華やかさを誇る「曜変天目(ようへんてんもく)茶碗」。中国から日本に伝わり、国宝に指定された3碗がこの春、東京と滋賀、奈良で開かれる三つの展覧会で、ほぼ同時期に公開されることになった。通常非公開の作品も含まれ、専門家からは「最後の機会になるかも」という声が上がるなど注目されている。曜変天目は12~13世紀、中国の南宋時代(1127~1279)に日本に伝わり、福建省の建窯(けんよう)でつくられたとされる。黒い茶碗だが、窯の中で火を受けるうちに美しい光彩が生まれた。光があたると、地肌に広がる瑠璃色の斑文が、まるで宇宙に浮かぶ星のように美しく浮かび上がるのが特徴だ。こうした文様が現れる理由は完全には解明されておらず、再現は不可能とされる。日本では、室町時代から唐物(からもの)の天目茶碗の最高峰と位置づけられてきた。国宝の3点は大阪市の藤田美術館、東京都の静嘉(せいか)堂文庫美術館、京都市の大徳寺龍光(りょうこう)院が所蔵。それぞれの碗で光彩の現れ方が異なっている。3~6月に開かれる別々の展覧会で公開されることが決まった。藤田美術館の曜変天目は、徳川将軍家から譲り受けた水戸徳川家を経て、館蔵品となった。奈良市の奈良国立博物館で4月13日~6月9日に開かれる特別展「国宝の殿堂 藤田美術館展―曜変天目茶碗と仏教美術のきらめき―」(同博物館、朝日新聞社など主催)で公開。藤田美術館の藤田清館長は「この茶碗の神秘性を楽しんでほしい。今は照明の発達で光彩をはっきり見られるが、昔は今ほど明瞭でなかっただろう。かつて所有した権力者たちがどう見ていたのかも想像していただきたい」と話す。静嘉堂文庫美術館の曜変天目茶碗は、徳川将軍家から淀藩の稲葉家などを経た来歴から、「稲葉天目」とも呼ばれる。3碗の中で最も光彩がはっきりしている。同美術館で4月13日~6月2日に開かれる企画展「日本刀の華 備前刀」で、会場の外にあるラウンジスペースで展示する。学芸員の山田正樹さんは「窓から自然光が入る場所で、朝から夕方まで刻々変化する光による違いを楽しんでもらえるのでは」と話す。もう一つの曜変天目を所蔵する大徳寺の塔頭(たっちゅう)である龍光院は、一般の拝観を受け付けていないため、この茶碗が公開される機会は他の2点より少ない。豊臣秀吉の茶頭の子で寺の開祖となった、江月宗玩(こうげつそうがん)〈1574~1643〉によって伝えられ、寺僧らが受け継いできた。滋賀県甲賀市のMIHO MUSEUMで、3月21日~5月19日に開かれる特別展「大徳寺龍光院 国宝 曜変天目と破草鞋(はそうあい)」で公開される。「LED照明を工夫し、集中して光彩を見てもらえるよう努力したい」と畑中章良学芸部長。混雑が予想されるとして、この茶碗だけの展示室を設ける予定だ。
・・・藤田美術館と静嘉堂の茶碗は、これまでに拝見させていただいている。残すは「龍光院」だけなので、MIHOに行くしかないよね。さて、「玉手箱プロジェクト」として、どうしても作品化しておきたいこと、それは「茶の湯」です。
《ミニジオラマシリーズ「茶室」全5種ガチャガチャ》エポック(EPOCH)
https://epoch.jp/rc/capsule/products/?detail=chashitsu
■侘びと寂び。日本の心、ここにあり。たくさん集めるとオリジナルの茶室が作れます。EPOCH社 200円カプセル自販機商品のフルコンプです。【ミニジオラマシリーズ 茶室 全5種セット】★ラインナップの種類は以下となります。 1:茶碗(茶入り)と和菓子と畳 2:茶碗と茶筅と畳 3:お盆と棗と茶杓と畳 4:水差しと建水と畳 5:風炉釜と敷板と柄杓と蓋置■フィギュアサイズ:約2.0-3.5cm
・・・あんまり好みではないなあ、などと呟きながらアレコレ調べていると、
《「戦国の茶器」全6種》TOYS CABIN
歴史上の名器を忠実に再現した逸品!見た目の質感はまさに戦国時代の名器そのもの!!
・1紹鴎白天目・2黒楽茶碗(面影)・3井戸茶碗 細川井戸・4蘭奢待・5平蜘蛛・6九十九茄子
・・・さらに、
《「戦国の茶器 弐 天正名物伝」全6種》トイズキャビン
大好評の「戦国の茶器」待望の第2弾が登場! 原型製作:(有)やまの工芸、プロデュース:(株)ぷらんず・まいんど
・1香炉 三足ノ蛙 蘭奢待切り取り片・2曜変天目(稲葉天目)・3荒木高麗・4唐物茶壷 松花・5紹鴎茄子・6初花片衝
・・・コダワリの箱、好きだなあ。「三足ノ蛙」、そして「曜変天目」まである。ただ、実物を観てみないと何とも言えない。ということで、さっそく購入しました。