・・・少し間が開いてしまいましたが、「おおさかパブリックアート賞」について知りたくて、「サクラクレパス」に問い合わせをしていました。ATCにある栗本夏樹さんの作品プレートにも刻まれていましたし、中村真木さんや川島慶樹さんのプロフィールにも書かれていた賞です。
《おおさかパブリックアート賞》主催★大阪工業会
第1回(1995)川島慶樹←1994都市環境アメニティ表彰
第2回(1996)栗本夏樹→1998都市環境アメニティ表彰
第3回(1997)中村真木→1998都市環境アメニティ表彰
第4回(1998)曽我孝司←1994都市環境アメニティ表彰
第5回(1999)打浪隆夫
第6回(2000)吉田和央⇔2000都市環境アメニティ表彰
・・・この賞と「都市環境アメニティ表彰」は前後しながら重なっています。主催する「大阪工業会」について調べてみました。
《大阪工業会》
1914(大正3)大阪工業会創立
1926社団法人の認可を受ける
1946関西経営者協会を設立
1950(昭和25)★「大阪青年会議所」を設立(1956年に独立)
1956生産性関西地方本部を設立
1959財団法人大阪高等技術研修所を設立
1970財団法人関西情報センターを設立
2003(平成15)解散★大阪商工会議所と統合
●歴代会長
初 代 会長(1916~1918)藤田平太郎(藤田組社長)
2代目会長(1918~1922)片岡直輝(大阪ガス社長)
3代目会長(1922~1946)片岡安(建築家・工学博士)
4代目会長(1946~1957)吉野孝一(日本団体生命保険社長)
5代目会長(1957~1966)井口竹次郎(大阪ガス社長)
8代目会長(1981~1988)廣慶太郎(久保田鉄工社長)
9代目会長(1988~1993)鴻池藤一(鴻池組会長)
10代目会長(1993~1999)三野重和(クボタ会長)
11代目会長(1999~2003)領木新一郎(大阪ガス会長)
・・・そうそうたる顔ぶれですね。
・・・審査員に、今井祝雄さんや森喜久雄さんが入っておられます。もう少し調べてみる必要がありそうです。
《参考1》1926.9.16 (大正15) 大阪毎日新聞より
全国資本家連盟を組織/重なる工業団体代表を集めて二十七日大阪で相談会を開く
日本における資本家連盟の組織に関しては以前から一部にその必要を唱えられ現に日本工業倶楽部をはじめ各種の団体があって共同の利害問題については出来るだけ資本家として一致した歩調をとることに努めていた、しかし一方に対しては労働組合法案をはじめ最近には工場法改正に伴う職工就業規則制定の如き資本家として纏まった意見を持つ必要の事柄ますます多く一方には組合による労働者側の共同戦線にも備える必要があるのでこの際英国の英国産業連盟、米国の全米製造業者協会の如く全国の資本家を糾合すべき連盟を形造ろうと「大阪商業会議所」★「大阪工業会」「大阪工業懇話会」で協議中のところいよいよ来る二十七日六大都市の商業会議所を中心として全国の重だった工業団体約二十の代表者を大阪商業会議所に集めて職工就業規則作例制定に関内務省に対する態度決定を議し合せて将来の資本家連盟組織について協議することとなった、なお大阪における準備委員として、汽車製造会社々長長谷川正五博士、阪田商会主阪田成一、「大阪工業会」常務理事★吉野孝一の三氏は十五日夜大阪発で東上、日東工業倶楽部と連絡をはかると共に丁度南洋貿易会議に列席している六大都市商業会議所代表者とも打合わせることになった。(データ作成:2008.5 神戸大学付属図書館)
《参考2》1993年4月「日本経済新聞」連載の「私の履歴書」より
財界活動―生活文化企業論貫く/大商会頭7年、花博成功に尽力、サントリー2代目社長・佐治敬三(27)
http://style.nikkei.com/article/DGXMZO08576720Q6A021C1000000
サントリーの将来像を生活文化企業と位置づけたのは、昭和55年(1980年)であった。生活文化という言葉は決して熟した言葉となっていなかったが、産業の未来像を考えたとき、生産一辺倒で社会が成り立つわけがないと考えた。企業の存立は、社会に提供する財が社会から尊重されることによって保証される。社会がその財を生活をより豊かにすることができるとしたとき、その財を生活文化財、その財を生産する企業を生活文化企業と私は呼びたいのである。かつて関西財界セミナーで当時の経団連会長、稲山嘉寛氏の説かれる「鉄は国家なり」にかみついて、「鉄が国家なら、わが社のようなウォータービジネスも、ワコールの如きエアービジネス(デザインで勝負しているとの意)も国家なり」と発言し、物議をかもしたことがある。隣席の佐伯勇さんが「オイ佐治君、ウォータービジネスとか言うとったが、何のことや」。私答えて曰く「水商売ですがな」。佐伯先輩との懐かしい思い出である。生産一辺倒、今日的にいえば、ハード偏重の社会への抗議であった。この人間の社会をハイテクのみで律しようといういわばハード志向はいま、社会から手ひどいシッペ返しをうけている。今回の不況の原因はバブルではない。むしろいよいよ拡大してやまぬハード偏重の矛盾の解決を、バブルに求めたが故の、経済の破綻ではなかったか。昨年(1992年)11月26日の総会を期に、私は大阪商工会議所の会頭を退任した。もともとそんな気持ちなど毛頭なかったのに、古川前会頭のもとで4年間副会頭をつとめた後、期半ばでの交代で会頭を引き受けさせていただいて以来、あっという間の7年間であった。平成2年(1990年)、大阪では千里万博以来20年ぶりで『国際花と緑の博覧会』が開催され、地元会頭の故もあって会長代行を務めた。開会式当日、皇太子殿下のお供をして会場を廻っていると、大向うから声あり「皇太子はん、はよ嫁さん決めてえ」。殿下はにこやかに笑顔を返しておられた。今回の御婚約を彼らも心からよろこんでいるにちがいない。井の中の蛙が、財界という大海に泳ぎ出した端緒を振り返ってみると、昭和21年(1946年)ごろか。理学部を出てにわかに実業界にほうり出された私には、相談すべき友、語り合える友はほとんどいなかった。そのとき手をさしのべてくれたのが小野一夫(日本香料薬品社長、浪高尋常科の友人)であった。彼の推挽で★大阪工業会の新人会に入会した。この会は時の工業会の会長★吉野孝一氏が「大阪のボンチどもをたたき直してやる」とのご趣旨で出来た会、その通り、原田誠一、森下泰等々、大阪のボンチどもが群れていた。この会が後に★「大阪青年会議所」に発展する。今や大阪青年会議所は理事長43代目、会員数2400人の大組織である。仁丹の森下とは、工業会新人会からのつき合いである。浪高のライバル校、甲南高校の剣道部にその人ありとうたわれた男。どういうわけか政治に魅入られてどうしても立候補したいという。1973年(昭和48)、赤間文三氏逝去の後をうけ蒼惶としての立候補であった。頼るべき組織とてない徒手空拳の戦い。JCの仲間は、誰いうとなく彼の旗のもとに集まり、素人ばかりが選挙の手伝い。私も淀屋橋の上でビラくばりをした。おかげでどうすればビラをうけとってもらえるかのコツを会得した。YPO(青年社長会)という会がある。この会も森下の誘いで入会した。いずれおとらぬ一匹狼ぞろい。中心人物として長く活躍したフジタの藤田一暁は太っ腹の大もの。ワコールの塚本幸一との交友はYPOで始まったのである。
※「ボンチ」=若旦那
《参考3》「大阪商工会議所」平成15年度事業計画より
http://www.osaka.cci.or.jp/Shoukai/Jigyoukeikaku/h15.html
「大阪商工会議所」と社団法人「大阪工業会」は、平成15年4月1日からの統合と支部の再編・強化によるエリア・チェンバー化などを契機として、“より強い経済団体を創り、大阪の未来を拓く”、『新生・大阪商工会議所』として新しく生まれ変わった。現在、デフレ不況が深刻化するなか、大阪・関西経済は、倒産・廃業の増加、失業率の悪化などに加えて、本社機能の東京集中や中国への生産拠点移転など産業の空洞化の進展により、極めて厳しい状況にある。こうした難局を乗り越え、大阪・関西経済の再生を図るため、新産業・新事業を生み出して産業構造の転換を推し進めるとともに、大阪・関西経済を支える中堅・中小企業の活性化を促していく。
・・・なんとか大阪・関西を元気にしようと取り組まれてきたことが、ヒシヒシと伝わってきます。その際、「文化なくして産業なし」という理念が掲げられたことを再度かみしめたいと思います。そして今、
《2025日本万国博覧会》
日本万国博覧会の大阪開催の実現に向け、所を挙げて機運醸成及び誘致活動を展開するため、2017年3月27日「大阪商工会議所2025日本万国博覧会誘致推進本部」を設置しました。
《五代友厚史跡巡り》
大阪商工会議所は、初代会頭、五代友厚のさらなる知名度向上を図り、大阪に対する郷土愛や誇り(シビックプライド)の醸成につなげることを目的とした「大阪の恩人 五代友厚」キャンペーンを展開している。その中核事業としてこのほど、大阪市交通局の協力のもと、大阪市営地下鉄の駅に五代ゆかりの史跡を紹介する大型案内看板を掲示。「五代友厚の史跡めぐり」リーフレットも作成し、大商や地下鉄各駅などに設置した。看板は、谷町線天満橋駅、同阿倍野駅、四つ橋線西梅田駅、中央線大阪港駅、同阿波座駅、千日前線阿波座駅、堺筋線北浜駅、同堺筋本町駅の8駅12カ所に設置。
《御堂筋完成80周年事業推進委員会》
1937年に完成した御堂筋は、今年80周年を迎える。これを記念して、「御堂筋完成80周年記念事業推進委員会」(委員長=吉村洋文大阪市長、委員=尾崎裕大阪商工会議所会頭ら)では、御堂筋が開通した5月11日に京都・神戸・大阪の3市長がパネリストとして登壇するシンポジウム(参加無料)を開くのを皮切りに、御堂筋エリアを中心に今後様々な「御堂筋完成80周年記念事業」が実施される。現在、同推進委員会は、シンポジウムの参加者と「御堂筋完成80周年記念事業」の協力企業(協賛金)を募集している。
《NEWS1》2017.3.13日本経済新聞より
大阪万博テーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」
http://www.expo2025-osaka-japan.jp/
2025年に大阪での開催を目指す国際博覧会(万博)について、経済産業省は13日、有識者検討会(座長・古賀信行経団連副会長)の報告書案を公表した。テーマは★「いのち輝く未来社会のデザイン」。人工知能(AI)や仮想現実(VR)など21世紀の最先端技術を活用した医療・健康、スポーツや娯楽、新ビジネスを一堂に集め、世界の人々に経済・社会の未来像を示す。同日午後に大阪で開く検討会会合で最終決定する。開催予定地の大阪府はテーマを「人類の健康・長寿への挑戦」と提案していたが、検討会は若者や途上国などの関心を集めるため、より広い内容を包含できるテーマが適当と判断した。政府は報告を受け、閣議了解を経て5月22日までに博覧会国際事務局(BIE)に立候補を届け出る。すでにフランス(開催地パリ)が立候補しており、2018年11月のBIE総会で開催地が決まる見通しだ。報告書案は「好奇心を刺激し魅了する『常識を越えた万博』を目指す」と明記。AIを搭載した人気アニメのキャラクターのロボットが来場者を案内したり、会場周辺をスーパー特区にし、医療・健康、自動走行、ロボットなどの新技術に国内外から投資を呼び込んだりする。主会場は大阪湾の人工島、夢洲(ゆめしま、大阪市此花区)とし、関西各地で関連イベントを開く。期間は25年5月3~11月3日の185日間、来場者は2800万~3千万人を想定する。運営費は最大約830億円を見込み、大阪府の試算より約90億円膨らんだ。経済波及効果は約1.9兆円としている。
《NEWS2》2017.4.21産経WESTより
万博誘致シンボルマークに100件超の応募、半数以上を学生が占める
http://www.pref.osaka.lg.jp/bampakuyuchisuishin/expo2025_attraction/symbolmark.html
2025年国際博覧会(万博)の大阪開催をめざす誘致委員会が募集している誘致活動のシンボルマークの応募が好調だ。20日には100件を超え、半数以上を学生が占めているという。誘致委は若い世代を中心とした誘致機運の高まりを期待している。募集は5月1日までで、デザインの専門家らでつくる審査会がまず5~7作品に絞り込む。同月10日にインターネット上に公開し、一般からの投票を1週間受け付ける。その後、3作品程度に絞り、東京五輪・パラリンピックの公式エンブレムをめぐる騒動を踏まえ、著作権などの問題がないか特許事務所に調査を委託。約2週間のチェック期間を経て6月上旬に最優秀賞と優秀賞を選ぶ予定だ。最優秀賞はマークに採用され、賞金30万円が贈られる。誘致機運を醸成するためにも早めにマークを決定、公表したいが、誘致委事務局の担当者は★「東京五輪の際の騒動もあり、著作権チェックには念には念を入れたい」と慎重を期す考えだ。シンボルマークは万博開催地が決まる★来年11月まで、国内外の誘致活動で使用する予定。誘致委が先月27日からデザインの募集を始め、今月20日までに学生のほかプロのデザイナーや一般の市民らから108件の応募があった。テーマ案「いのち輝く未来社会のデザイン」に沿った「万博を自分なりに解釈したワクワクする作品が多い」(事務局担当者)という。
・・・まだまだ不透明な万博ですが、アートの部分でもワクワクさせてほしいものです。さて、現在進行中なのが「御堂筋完成80周年事業」です。まず、そちらを覗いてみましょう。
《御堂筋完成80周年事業》
http://www.city.osaka.lg.jp/kensetsu/page/0000381701.html
御堂筋完成80周年記念事業推進委員会は、記念事業の一環としてロゴマーク及びバナーフラッグのデザインを募集してまいりましたが、このたび最優秀作品が決定しましたのでお知らせします。次の理由により最優秀作品を選定しました。
http://www.city.osaka.lg.jp/kensetsu/page/0000387789.html
6車線が伸びるイメージと80周年を表現しており、力強さを感じる。道路が右肩上がりに配され、未来へ続くイメージが表現されている。最優秀作品応募者:有限会社ドットワン内田憲志。
《大阪「御堂筋アート2017」》アートコネクト実行委員会(ギャラリーRYO内)
2017年5月15日 ~2017年6月15日/事務局:ギャラリーRYO
https://midosujiart2017.tumblr.com/
展示会場によって、 鑑賞可能時間が異なります。梅田から心斎橋付近までの御堂筋沿いにある企業ビルのエントランス、ロビー、ウィンドウ、神社仏閣
大阪のメインストリート、大阪御堂筋のビルや、神社仏閣等約30箇所に約70名の作家の作品を一か月間展示します。多くの人が忙しく行きかう御堂筋で、普段美術館やギャラリーに行かない人にも、鑑賞の機会を提供したいと考え実施します。そうすることで、多様な芸術・文化を受け入れる人が増加し、ゆくゆくは、大阪のにぎわいづくりにつながると考えます。展示を行う作家は、学生や何十年も制作を行ってきた方、海外で活動する方まで多岐にわたります。作品の種類は、平面の絵画や立体造形、工芸など多様で、その場所にあった作品の展示を行います。また、2017年度は大阪市★「御堂筋完成80周年記念事業」と協力し大阪市役所での御堂筋の作品公募・展示等、より多くの方に御堂筋を楽しんでいただけるような企画を行います。
・・・「御堂筋」は大阪アートの原点だと思っています。この機会に再度ゆっくり歩いてみたいと思います。