《ガントリークレーン(gantry crane)》
一般的にレール上を移動可能な構造を持つ門型(橋脚型)の大型クレーンである。 橋型クレーン、門型起重機、ブリッジクレーンともいう。 なお、ガントリー(gantry)とは、複数の高脚の上部に水平な梁を備えた門型の構造物をさす単語である。日本では、港湾の岸壁に設置されて、ISOコンテナ用貨物船に対してコンテナの積み卸しを行うコンテナクレーンをさすことが多い。コンテナ用ガントリークレーンは特定重要港湾、重要港湾のコンテナ船埠頭のほとんどに設置されている。埠頭とコンテナヤードの間の運搬を行うシャーシー(コンテナ用セミトレーラー)やスライドルキャリアと円滑に連携すれば、1時間あたりISO40フィートコンテナを30個以上、1時間あたりの取扱合計質量にして1000トン以上を荷役することが可能であり、コンテナ船荷役の効率化に欠かせない機械の一つである。
《神戸ビエンナーレ2011「港のキリン」》作:石川智弥
http://kobe-biennale.jp/_2011/compe/shitsu/2011.html
港のキリンは、たくさんのものを届けてくれる。船からの貨物を陸揚げするクレーンは、休業時のその姿から「キリン」と呼ばれることがある。神戸という街は遥か昔から港町として、新しい物や文化を享受し、発展してきた。ガントリークレーンが日本ではじめて取り入れられたのも神戸港だという。港は神戸にとって贈り物を受け取る大切な場所であり、コンテナ輸送時代以降、キリンは愛すべき番人なのかもしれない。本作では、贈り物を表す布の造形とキリンの頭部の造形の融合体に、映像を投影し、揺れ動き、呼吸するキリンを表出させる。埠頭でクレーンをキリンと見立てる心理に、神戸の愛すべき番人としてのしつらいを付与したい。
・・・実際には、展覧会が終わってからこの作品を知ったのですが、クレーンを見るたびに「キリン」に観えて仕方がないのです。そもそも「クレーン」って「鶴」なのに。実物を観れなくて残念だったのですが、なんと「王寺動物園」で発見して、感激しました。
《NEWS》神戸市立王子動物園より
http://www.kobe-ojizoo.jp/info/detail/?id=40
2011年12月14日(水)王子動物園の正面ゲート付近に、「キリン」のモニュメントが登場しました。このキリンの像は、「神戸ビエンナーレ2011」のコンペティションで奨励賞に選ばれた作品のひとつで、作品名は「港のキリン」、FRP製で高さは約6mです。今年10月1日~11月23日の間、「ポーアイしおさい公園」で開催された「神戸ビエンナーレ2011」の「しつらいアート国際展」に展示されていました。「神戸ビエンナーレ」終了後に王子動物園に移され、動物園の入園ゲート東側のフェンス内側に設置が完了しました。その姿は動物園前の広場や前面の幹線道路からも見ることができ、来園される方をお迎えしています。また、ビエンナーレ出品時には胴体に映像投影し、キリンを表す作品でしたが、王子動物園に移設後は、キリンの胴体が浮かびあがるライトアップを夕方に実施しています。船から陸揚げするクレーンは休業時の姿から「キリン」と呼ばれることがある。港を「贈り物」を受けとる場と捉え、オブジェに映像を投影し、呼吸するキリンを表出させた。布状の形は「贈り物」を表す。
【石川智弥(東京都)】
1973千葉県生まれ。東京藝術大学非常勤講師
2009かくれたじげん (ZAIM神奈川)
2008カウパレード東京丸の内2008 (丸の内エリア東京)
2007 in*tension 2007 (Exhibit Space Live & Moris 東京)
2005 IMA selection Vol.1「表現の水際2005」(横浜旧関東財務局 神奈川)
2003 where, you あなたは、何処(東京芸術大学美術館陳列館 東京)
・・・「港のキリン」は「港」で観たかったなあと思いながら、神戸ハーバーラントを散策していますと、別のキリンと出会うことができました。
《神戸ハーバーランド》
http://www.harborland.co.jp/guide/
"カルメニ"への目印としてもすっかりおなじみの、高さ8mのキリンのオブジェ。正式な名前は「蒼天の塔」といいます。第7回神戸具象彫刻大賞展にて"神戸市長賞"を受賞した作品で、1996年に芝生広場から現在の位置に移設されました。「このオブジェの前で待ち合わせをすると恋が叶う・・・」といったウワサもささやかれています。
《参考》カルメニCULMENI
650-0044 神戸市中央区東川崎町1-5-7神戸情報文化ビル/078-362-0960
神戸ハーバーランドのランドマーク神戸情報文化ビルにあるカルメニ。カルメニ(カルチャー+アメニティ)には、松方ホールをはじめとする文化施設と、快適な生活をご提供するグルメとショッピングのお店がいっぱい。神戸の絶景もお楽しみいただけます。目印はキリンの像とエルヴィスプレスリー。是非お立ち寄りください。
【安藤泉】
http://www.tamabi.ac.jp/kougei/metal/staff_ando_izumi.html
1950神奈川県に生まれる
1974東京芸術大学美術学部卒業
1976東京芸術大学大学院鍛金専攻修了
1977東京芸術大学美術学部研究科修了
1978東京芸術大学非常勤講師(~'79)
1991多摩美術大学非常勤講師(~'93)
1993多摩美術大学客員教授となる
・・・市立堺病院にあった「1996どろんこ坊や」(こちらは象です)は、2015年「堺市立総合医療センター」に移設されました。
http://www.sakai-city-hospital.jp/
http://www.sakai-city-hospital.jp/about/media.html
・・・さて、「カルメニ」の向かい側にある「UMIE」、設置されていた「ディンドン」が撤去されています。
http://umie.jp/news/infomation/79
《NEWS》2016.8.30「ディンドン」一時撤去のお知らせ
♪カラ~ン コロ~ン♪ここハーバーランドに誕生してから24年。umieのシンボル的存在でお子さまに大人気のボールマシーン“ディンドン”ですが、少し元気がなくなってきたので、只今修理の為、母国アメリカに帰国中です。2017年夏に帰国予定です。パワーアップして帰ってくるディンドンにご期待ください。
《NEWS》2016.8.30産経WESTより
神戸ハーバーランドのボールマシーン「DINDON」一時撤去へ
神戸市中央区の商業施設「神戸ハーバーランド umie(ウミエ)」の1階西側入り口付近に設置されたボールマシン「DINDON(ディンドン)」が老朽化のため、修理に出されることになった。2016年8月29日夜に撤去作業が行われ、米国の工場で約1年かけて修理されるという。ディンドンは米国の彫刻家★ジョージ・ローズ氏作の高さ約5メートルのボールマシン。モーターでボールを上に運び、レール上を転がり落ちながら楽器などを鳴らし、再び上部へ移動する仕組みだ。平成4年のハーバーランドのオープンなどに合わせて設置された。しかし、最近ではボールが落ちてこないといった不具合が多発していたことから修理を決めた。ただ、芸術作品だけに内部構造が複雑のため国内での修理は難しく、米国の会社「クリエーティブマシン」に修理を依頼。来年の夏には復元される予定という。同市須磨区の小学1年、福原奏ちゃん(6)は「くるくる動くのが面白いのに、しばらくなくなってしまうのは寂しい」と残念そう。同施設の担当者は「よりパワーアップして戻ってくるので、期待して待っていて」と話していた。
【ジョージ・ローズ(George Rhoads)】
1926シカゴ生まれの画家・彫刻家。1960年代頃からボールマシンの制作を始める。
・・・ということで寂しい思いをしておられる方は、「なんばシティ」にあるボールマシンをご覧ください。
《なんばCITY地下2階「時の広場」》