服部緑地(3) | すくらんぶるアートヴィレッジ

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NEWS》2008.8.31朝日新聞デジタルより

橋下知事、補助カット対象楽団のお手並み拝聴

大阪府の橋下徹知事が30日夜、服部緑地(同府豊中市)の野外音楽堂で大阪センチュリー交響楽団のコンサートを鑑賞した。運営する財団法人への年約4億円の補助金について、文化行政に厳しい橋下知事は来年度予算で大幅削減の意向を示している。この日も鑑賞後、「判断にはまったく影響しない」と考えを変える様子はなかった。橋下知事は、チャイコフスキーの「白鳥の湖」やハチャトリアンの「剣の舞」などオーケストラが奏でるクラシックの調べに耳を傾けた。約1時間半の演奏後、報道陣に「素晴らしいコンサート」と評価しながらも、「飛び抜けた力を持つのか、地べたをはいずり回ってもスポンサーを見つけてくるのか、そのどちらか。府民に支えてもらえる楽団であることを、年末までに示して頂きたい」と注文をつけた。補助金が大幅減となれば楽団の存続が危ぶまれ、府には支援継続を求める約11万人分の署名が提出されている。支援を求める議会の要請もあり、この日の鑑賞となった。


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《参考》大阪音楽大学100周年記念事業「100周年誌」より

https://www.daion.ac.jp/anniversary/

関西主要プロ・オーケストラ、5団体共立の時代へ

大阪にはかつて、都道府県が有する日本唯一のプロ吹奏楽団が存在していた。府職員により構成された大阪府庁吹奏楽団を前身とし、1952年(昭和27年)11月に発足した大阪府音楽団がそれである。戦後の大阪府民の音楽文化の向上を主眼に活動を展開した同団だったが、創立40周年を待たずして楽員の高齢化や人件費の増加などにより府の行政改革の対象となる。府は同団を発展的に改組し、国際都市・大阪の文化を担う「芸術性の高い、我が国有数の楽団」たる公営の新オーケストラ創設を目指してオーディションを行い、1989年(平成元年)12月に財団法人大阪府文化振興財団運営による2管編成の大阪センチュリー交響楽団を発足させた(2011年に府から独立し、日本センチュリー交響楽団と改称)。同財団は1991年(平成3年)7月に豊中市の服部緑地公園内に専用練習場の「センチュリーオーケストラハウス」(服部緑地野外音楽堂に隣接)を建設。新興オーケストラとしては極めて恵まれた設備環境などにより、中規模編成を生かした緻密なアンサンブルを獲得してゆくことになる。この大阪センチュリー交響楽団の誕生により、関西では大阪フィルハーモニー交響楽団、京都市交響楽団、関西フィルハーモニー管弦楽団、大阪シンフォニカー(現・大阪交響楽団)を合わせた5つの主要プロ・オーケストラ(室内オーケストラを除いた日本オーケストラ連盟の正会員)が共立し現在に至っている(関西では他にプロ・オーケストラとして、日本オーケストラ連盟準会員である1985年設立の奈良フィルハーモニー管弦楽団や1988年設立のザ・カレッジ・オペラハウス管弦楽団が存在し、また現在正会員である兵庫芸術文化センター管弦楽団は2005年に設立されている)。


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・・・紅葉の頃の画像がありますので、紹介しておきましょう。散策しているだけで「音楽」が聴こえてきそうな、素敵な場所です。


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【金井良輔】

1951大阪に生まれる、1970京都市立芸術大学美術学部彫刻科卒業。


《参考》カリアティード(caryatid)

頭上のエンタブラチュアを支える柱の役目を果たす女性の立像女像柱、女人像柱とも。ギリシア語のカリュアティデスは本来「カリュアイ(英語版)の乙女たち」を意味する。カリュアイはペロポネソス半島の古代の町で、そこにはアルテミス・カリュアティスとしての女神アルテミスを祭った神殿があった。カリュアティス(Karyatis)=「カリュアイの乙女」はアルテミスの形容語句でもあり、「アルテミスは《カリュアイの乙女》としてクルミの木の村カリュアイの踊りに興じ、《カリュアイの乙女》たちは輪になって、頭に青い葦の飾りを載せ、自ら踊る植物のようになって踊り狂った」という。カリアティードの語源は明らかではない。最古の文献は古代ローマの建築家ウィトルウィウスのもので、ラテン語の caryatides という形で記されている。紀元前1世紀の著書『建築について』(I.1.5) の中で彼は、エレクテイオンの女人像柱はラコニアのスパルタ近郊の町カリュアエ(カリュアイ)の女たちが、ペルシア戦争でアテナイを裏切ってペルシア側についたため、奴隷とされ処罰されたことを表していると記している。しかし、このウィトルウィウスの説明は疑わしい。なぜならペルシア戦争以前から、女人像柱はギリシアや古代中東で装飾として使われていたことがわかっているからである。


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古代のカリュアイ(「クルミの木」の意)はスパルタに隣接する6つの村の1つで、スパルタ王メネラーオスの妻ヘレネーの故郷とされている。カリュアイの娘たちは特に美しく、背が高く、強く、しかも強い子を産むとされていた。頭にカゴを載せたカリアティードはカネフォロス (Kanephoros) と呼ばれ、女神アテーナーとアルテミスの宴会で神聖なものを運んだ少女を表している。エレクテイオンは古代アテナイ王を祭った神殿であり、したがってカリヤティードはカリュアイでアルテミスに仕えた女性神官を意味する可能性もある。地名学的にはヒュライやアテーナイなども複数形の女性名詞であり、カリュアイもミケーネ文明期の「クルミの木の婦人たち」を意味する地名と考えられる。

後に、女人像柱に対応する男像柱としてテラモーン(telamon、複数形は telamones)またはアトラス(atlas、複数形はatlantes)が考案された。アトラースは天の蒼穹を肩で支える神である。記念碑的な男像柱のある建物としては、シチリアのアグリジェントにあるオリュンピアのゼウス神殿がある。


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・・・最後に、「愛の渇き」著:三島由紀夫。

満たされぬ心。空回りする愛。

http://www.shinchosha.co.jp/book/105003/

杉本悦子は、女性問題で彼女を悩ませつづけた夫が急逝すると、舅弥吉の別荘兼農園に身を寄せ、間もなく彼と肉体関係に陥った。彼女は夜ごと弥吉の骸骨のような手の愛撫を受けながら、一方では、園丁三郎の若若しい肉体と素朴な心に惹かれていく。だが、三郎には女中の美代という恋人がいることを知った時、悦子は……。〈神なき人間の逆説的な幸福の探求〉を主題にした野心作。


・・・服部緑地そして服部霊園、まさしく悲喜こもごもである。