■「醍醐寺」
601-1325京都市伏見区醍醐東大路町22/075-571-0002
https://www.daigoji.or.jp/index.html
醍醐山に200万坪の広大な境内をもつ寺院が、醍醐寺です。空海の孫弟子理源大師聖宝が醍醐山上に草庵を営んだのに始まります。現存する堂宇のほとんどは桃山時代以降のものですが、どっしりと落ちついた五重塔(国宝)は天暦5年(951)の建立で、府内最古の木造建築物です。修験者の霊場として発展した歴史だけでなく、豊臣秀吉によって開催された「醍醐の花見」をきっかけに、現在の和歌山から寺院建築が移築されたエリアもあります。慶長3年(1598)の春、秀吉が開いた盛大な花見の宴。近畿各地からつぼみをつけた桜を700本取り寄せ、植樹、三宝院の建物と庭園を造り、豪華絢爛な花見が催されました。当時としては日本最大規模の花見だったといわれています。これにちなんで毎年4月の第2日曜日には「豊太閣花見行列」が開催されています。
金堂や三宝院を中心とした華やかな大伽藍が広がるのが、下醍醐です。醍醐寺の中心の金堂(国宝)は、豊臣秀吉発願により建立。2度の焼失により、現在のお堂は紀州から移築したものといわれています。入母屋造本瓦葺きで堂内は内陣と外陣(礼堂)の境に結界や間仕切りがないのが特徴で、内部には本尊・薬師三尊像を安置しています。
下醍醐を代表するのが、「五重塔」です。天暦5年(951)建立。高さ約38m、★京都最古といわれています。五重塔初層内部には両界曼荼羅と大日如来像などが描かれ、壁画は塔とは別に国宝指定されています。
七福神のひとつ、弁財天が祀られている弁天堂。朱塗りの橋を渡ってお参りできます。秋の紅葉の時期には、鮮やかな紅葉と朱塗りの弁天堂、橋が池に映し出されて紅葉の名所としてにぎわいます。
・・・「上醍醐」と「下醍醐」は険しい山道で隔てられ、徒歩で1時間は要するというので、今回はパスしました。さてさて、京都市内には「醍醐寺」を含めて「五重塔」は、たったの4塔しかないのだそうです。