◆「石舟斎塁城跡石碑」
柳生城がいつ頃築城されたのかは不明である。柳生村は以前は楊生庄と称し、春日社領神戸四箇郷の一の小柳生庄であった。以後戦国時代末期まで山中四箇郷として団結して、筒井氏と古市氏との争いの影響を受けるようになっていた。筒井・松永両氏の抗争時には美作守家厳、田島守宗厳父子の代であった。宗厳は柳生新陰流の祖石舟斎となり、その子五男宗矩は徳川家康に仕え、のちに柳生藩を開くようになった。
◆「芳徳禅寺」
630-1231奈良市柳生下町445/0742-94-0204
http://www.kintetsu.co.jp/spot/spot_info/spot0000286.html
1638年(寛永15)、柳生宗矩が父で柳生新陰流の創始者、石舟斎の菩提を弔うために建立。以後、柳生家の菩提寺となった。開山は宗矩と親交があった沢庵和尚で柳生の里を一望に見渡すことが出来る山王台上にある。ここはもと柳生家の★居城の地といわれ、石段、掘り割り、見張り場など、かきあげ城の名残を今にとどめている。山王台は自然がつくりだした天守閣なのである。争乱の世に、大和、山城、伊賀の国境に位置し戦国畿内の動静をうかがうのに、最適の地といえる。本堂には宗矩や沢庵の木像を安置し、柳生新陰流の兵法書なども展示。本堂裏手の墓地には石舟斎、宗矩、十兵衛ら一族の墓80数基が整然と並ぶ。
◆「柳生家」墓所/奈良市柳生下町445
http://www.city.nara.lg.jp/www/contents/1397539979683/index.html
芳徳寺柳生家墓所は、★市内唯一の大名家墓所であり、その状況がよく残されています。近世大名へと変わっていった中世期の大和の在地武士一族の歴史をうかがわせるものとしても貴重です。また、列堂和尚は、柳生家の出身であり、大名家とその菩提寺の関係を示すものとして、その墓を附指定としています。
★柳生三厳(十兵衛)の墓(1607~1650)
柳生藩第二代藩主。碧眼の剣豪で藩主としては異説もあり、四十四歳で亡くなりますが、その死因もいろいろ説あり、碧眼というのも曖昧、今に残る十兵衛画像は碧眼ではありません。早い話歴史的事実としては確固たるものはないみたいです。
・・・整然と展示された資料の数々、見応えありました。「道場」を観に行きましょう。
◆「柳生正木坂剣禅道場」
柳生十兵衛の弟・友矩の邸宅跡に建てられています。 芳徳禅寺の先代住職・橋本定芳さんが、昭和6年に道場建設を願い約30年の年月をかけて、同40年春にようやく完成しました。屋根や柱などの構造物は、もと興福寺の別当だった一乗院の建物で、玄関は京都所司代の玄関を組み合わせた重厚な建物です。剣道に座禅の心を取り入れた「剣禅一如」の柳生新陰流の精神にも通じる道場です。道場は貸切制で宿泊も可能、道場を囲む三面には座禅をするための畳敷きの床が一段高いところに張られています。宮本武蔵が訪れたといわれる当時の柳生道場(正木坂道場)は、現在の市営駐車場の辺りにあったようです。柳生道場は、柳生宗矩長子三厳(通称十兵衛)が1万3千人の門弟を錬成したと伝えられます。玄関前には、戦後に剣道復興に尽力された★木村篤太郎翁の銅像が建てられています(1985年の建造)★五條新町のまちや館「旧辻家住宅」は木村篤太郎の生家としても保存されています。
・・・「五條新町」にも行かねばなりませんね。さて、これから少し山を登って、柳生石舟斎宗厳が、天狗だと思い一刀のもとに切り捨てたが、天狗はかき消え2つに割れた巨石が残ったという「一刀石」を観に行きます。
◆「天乃石立神社」/奈良市柳生町789
しばらく進むと、茶畑があり、その先に鳥居が見えてきた。「天石立神社」と書かれた鳥居をくぐると空気が一変し、神々しい雰囲気が漂ってくる。神社の御神体は、三つの磐座である。総称して戸盤明神(といわみょうじん)あるいは神戸岩(かんべいわ)あるいは天乃石立神社(あめのいわだてじんじゃ)という。戸盤明神や一刀石がある一帯は「岩戸谷」と呼ばれる窪地のようなところである。
そして、高さ20mほどの戸岩山と呼ばれる小山がぽつんとある。その戸岩山から、大小の石が山頂部分や中腹から転げ落ちているようである。現在は天照大神の岩になっているが、神社内に祀られているきんちゃく岩は、昭和28年に中腹から転落した巨石だということです。観光的には、真っ二つに割れた『一刀石』の方が有名かもしれないが、御神体として祀られている三つの磐座の存在感はなかなかの迫力です。
【戸盤明神】「天乃石立神社」三つの御神体石
●後立磐(うしろたていわ)/櫛盤門戸命(くしいわまどのみこと)を祀る天岩吸(あめのいわすい)神社
●前立磐(まえたていわ)/豊盤門戸命(とよいわまどのみこと)を祀る天岩立(あめのいわたて神社)
●前伏磐(まえぶせいわ)/天磐戸別命(くしいわまどのみこと)を祀る天立(あまだて)神社である。
・・・ここは、必見です。たかが「磐座」されど「磐座」。