・・・大阪・大学ミュージアム巡りも残すところ後2校です。奈良県ですが、連携して取り組んでいる「奈良大学」に来ました。
◆奈良大学 http://www.nara-u.ac.jp/
631-8502奈良市山陵町1500/0742-44-1251
学校法人奈良大学の歴史は1925(大正14)年、薮内敬治郎が向学の精神に燃える青年のために創立された南都正強中学(夜間制)に遡る。当時の生徒たちは無月謝、無遅刻・無欠席で勉学に励み、教壇に立つ先生方は無報酬で、真剣に向き合っていた。「一人ひとりの学生を大切にする」。これが奈良大学の教育の原点であり、「正しく強く生きる」こと、「努力することが大切である」ことが建学の精神であり、奈良大学・同附属高等学校・同附属幼稚園はこの原点と精神を継承し、平成27年に創立90周年を迎える。
奈良大学は1969(昭和44)年、世界的視野に立ち社会に貢献する人材の育成を目指す学府として開学した。卒業生は広く国の内外に多く活躍している。文学や歴史、地理、文化財、人間や社会を切り口にして、文学部ならびに社会学部、大学院文学研究科・社会学研究科、通信教育・文学部文化財歴史学科の設置など時代の要請に応えて、独自で確かな教育と研究を推進している。文学部は4学科構成であり、日本の言葉が生み出した華麗な世界を系統的に学ぶ国文学科、日本史・東洋史・西洋史にわたり“考える歴史”と“感じる歴史”を実践し“なぜ”を解明する史学科、国の内外にわたりフィールドワークを重視しながら人や自然と地球のかかわりを探求する地理学科、遺跡・遺物、絵画・彫刻などの研究・保存・活用を総合的に学び、学芸員として求められる知識と技術を習得する文化財学科と、いずれの学科も独自な教育・研究の特色を誇っている。社会学部は心理学科と総合社会学科の2学科構成であり、心理学科は人と社会の“こころ”を、臨床心理学と社会心理学を核にして探求している。従来の社会調査学科は27年度から総合社会学科に名称を変更し(文部科学省へ名称変更届け出済み)、社会調査法、経済・経営、国際文化、デジタルアーカイブ応用などをテーマに選んで社会の現象や構造、変化を探求する。こうして複雑化する人と社会の諸問題を解きほぐす有為の人材の育成に特色がある。
◆【奈良大学博物館】◆
http://www.nara-u.ac.jp/museum/index.html
奈良大学が収集した学術資料の公開施設として、また学内共同の教育研究施設として2007年に開館しました。約5000点の美術・考古・歴史・民俗資料を収蔵し、年3回、企画展を開催しています。常設展示コーナーでは奈良時代に流行した乾漆像や塑像、押出仏の制作工程を紹介。博物館学芸員資格の取得をめざす学生の実習の場としても活用されています。
●常設展「奈良大学博物館・収蔵品展」
2014年11月1日(土)~2015年1月23日(金)
収蔵品展では、奈良大学が所蔵する学術資料を中心にご紹介しています。今回は平安時代の阿弥陀如来坐像、近世の源氏物語図色紙絵、源氏物語図屏風、そして太田昭夫の彫刻作品を展示しています。阿弥陀如来坐像は平安時代後期の優美な作品で、この春に修理を終えました。修理後、初めての公開になります。太田昭夫はきびしい自然の中で生きる鹿をモチーフにした数多くの作品を生み出した奈良の彫刻家です。今回は当館が所蔵する太田昭夫の作品の中から彫刻9点を展示しました。
●特別陳列「斑鳩大塚古墳発掘調査速報展」
2014年11月1日(土)~2014年11月28日(金)
奈良県斑鳩町にある斑鳩大塚古墳は、法隆寺の南西にある5世紀の古墳です。昭和29年に青銅鏡、ヨロイの破片、石の腕輪などが出土しました。直径35mの円墳といわれていますが、正確な形や大きさはわかっていません。奈良大学文学部文化財学科は斑鳩町教育委員会とともに、平成25年度から斑鳩大塚古墳の調査を始めました。発掘では古墳の濠を確認し、埴輪や土器が出土しました。速報展では出土遺物とともに、調査の様子をパネルで詳しく展示します。
・・・博物館はもちろんですが、キャンパスは広くて美しい。なんてったって「秋」ですから、このまま帰るわけにはいきません。「奈良公園」へ行こう。