えへっ(65) | すくらんぶるアートヴィレッジ

すくらんぶるアートヴィレッジ

●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●

萬国パクランカイ(21)


■「まてまて!きつねのおめん 」/しらかたみお

ある日、ふくざえもんさんは、ひょんなことからきつねのおめんを見つけました。ねこのタマに、そのおめんをかぶせてみたら、さあ大変!きつねのおめんは、お江戸の町を大暴れ!さて、どうしたものかと、みんなで知恵をしぼって・・・。お江戸が舞台の痛快絵本!第11回新風舎えほんコンテスト金賞受賞作品。


すくらんぶるアートヴィレッジ(略称:SAV)-ほん1


●しらかたみお

1978年愛媛県松山市生まれ。武蔵野美術大学卒業。クレイ(粘土)アートから平面作品まで、さまざまな表現方法を試みている。『まてまて!きつねのおめん』で、第11回新風舎えほんコンテスト金賞受賞。その他の作品に『あかちゃんおばけまちにいく』(第6回新風舎えほんコンテスト大賞受賞)がある。


すくらんぶるアートヴィレッジ(略称:SAV)-ほん2


■「きつねのはなし」/森見登美彦

デビュー作品『太陽の塔』、「四畳半神話大系」「新釈走れメロス他四篇」「夜は短し歩けよ乙女」などと同じく、この作品も舞台は古都京都。骨董屋、きつねのお面、胴の長いけもの・・・奇妙な出来事が、現実に起こりそうな、京都が舞台の独特な世界。4編からなる奇譚集。この作品は、今までの作品とはかなり異なり、新たな挑戦を感じる。古都、京都の町ならではの一種異様な空間を背景として湿度の高さを感じさせる物語。非日常的な雰囲気を漂わせている。静かで不気味な空気。あり得ないことは分かっているのにどこかにあり得そうな話。ほの暗い恐怖が直ぐそばに・・・。不思議は不思議のままで、不気味さがそのまま心の底辺に沈殿して、きつねにバカされたような・・・そこが作者のねらいかもしれない。


すくらんぶるアートヴィレッジ(略称:SAV)-ほん3


■「義経千本桜」

義太夫節またそれに合せて演じる人形浄瑠璃・歌舞伎の演目。江戸時代中期の作品。源平合戦後の源義経の都落ちをきっかけに、平家の武将の復讐とそれに巻き込まれた者たちの喜悲こもごもを描く。通称に『千本桜』。また歌舞伎では、四段目の所作事「道行初音旅」を単独で上演する際はこれを『吉野山』、切場「河連法眼館の段」を単独で上演する際はこれを『四ノ切』とそれぞれ呼ぶ。


すくらんぶるアートヴィレッジ(略称:SAV)-ほん4


●「義経千本桜」と「狐忠信」

義経は院から賜った初音の鼓を、形見として静に与えます。そして家臣の佐藤忠信を静の供につけてやるのですが、このときの忠信は実は狐。忠信の手がときどき、狐になる。両方の手を軽く握って、手首をチョイと曲げる。これでもう狐。この鼓こそ、忠信狐の両親の皮から作られたものだった。だから、鼓恋しさに、忠信は静にどこまでも付いて行く。吉野山は満開の桜。時々ふっと消えてしまう忠信だが、静が鼓を打つと、どこからともなくヒョッコリと現れる。山また山は、桜のあでやかさ。追っ手を「エイ、ヤーッ!」とやっつけてしまい、静と忠信は義経が逃れているという、吉野のさらに山奥へと分け入っていくことになる。忠信が狐に変身して、静に初音の鼓をもらうのは「川連法眼館」の場面。欄干の伝い走りやら宙吊りやら、忠信を演ずる役者は、動きが激しくて本当に大変だが、熱演に比例して観客は夢中になる。狐ながらも、子が親を慕う切ない気持ちを、わずかな動きの中に描く、また大きなアクションで惹き付ける、役者によって演じ方が大きく違ってくるのも見ごたえのある芝居である。


すくらんぶるアートヴィレッジ(略称:SAV)-ほん5


■いなりっこ「天狐の舞」(三浦市指定無形民俗文化財)

神奈川県三浦市三崎には、「いなりっこ」という、子どもたちが、狐などのお面をかぶって、舞をまったりするお神楽の興味深い伝統行事が伝承されています。「いなりっこ」は、農村の豊作を祈願する信仰の一つで、「稲荷講」が訛ったとされている。かつては節分や初午の日に踊られ、大変な賑わいを見せていました。三崎・海南神社に伝わる「面神楽」の影響を受け、子どもたちが面をつけて踊ったのが最初だといわれています。演目には「国固め」「天狐の舞」「湯立て」「恵比須の舞」「種まき」「岩戸開き」などがあります。