いひっ(25) | すくらんぶるアートヴィレッジ

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■児童・生徒、東北3県で184人死亡、不明は885人

東日本大震災により、宮城、岩手、福島の3県で少なくとも小中高校の児童・生徒184人が死亡し、885人が安否不明になっていることがわかった。震災から2週間の25日午後5時現在で、文部科学省や各県教育委員会の集計を朝日新聞がまとめた。3県ではいまだに実態把握が進まない市町村も多く、学校再開へ向けた青写真を描くことさえできない状態が続いている。宮城、岩手両県では、津波で壊滅的な被害を受けた市町村が、依然として学校や子どもの被害の全体像をつかめていない。また、福島県では福島第一原発の事故で半径20キロ以内の地域に関係者が立ち入れず、さらに県内外へ大勢が避難しているため、同様に現状が把握できていないという。このため、今後時間が経つにつれて小中高生の犠牲者の人数はさらに増えそうだ。茨城、千葉両県では小中高生の死者、不明者は確認されていない。

教職員は東北3県で死者14人、不明者は56人に上る。幼稚園や大学などを含めた学校施設の被害は、3県だけで1722校、長野や静岡県の地震の影響も含めると全国24都道府県の6253校にのぼる。校舎全壊からガラスが1枚割れたケースまでを含む数字で、授業を再開できないような被害がどの程度あるかは把握できていない。25日午後4時現在で住民の避難先に使われている学校も8県で436校にのぼっている。

こうした状況から、文科省は14日に各県教委などに対し、被災地の始業時期や単位認定などについて弾力的な対応を要請した。通学できずに勉強が遅れた子には夏休みなどに補習を行うことや、授業時間や出席日数が足りなくても校長判断で修了や卒業を認めることなどを求めている。宮城県教委は19日、県立高校などの新学期の始業を4月21日に先送りすることを決めた。それでも再開のめどが立たない学校については個別に対応を考えるという。教職員の人事異動は予定通り4月1日に行うが、被災地の学校に手厚く配置するよう組み替えるほか、被災地の教職員は子どもの心のケアなどのため、4月20日まで前任校で勤務できるよう特別の辞令を出す考えだ。岩手県教委は、被害の大きかった三陸地方の県立高校については、近隣の仮校舎で4月下旬をめどに再開させる予定だ。しかし、被害の把握が進まない陸前高田市や大槌町などの小中学校は、再開の見通しが立っていないという。福島県教委は「今後の方針は未定」としつつも、県立高校について仮校舎の使用や通信教育の活用なども検討している。だが、原発周辺の町には、学校再開の見通しが立たないケースも多いという。


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■「震災孤児」把握進まず、沿岸部に集中

東日本大震災で両親が死亡したか行方不明になっている「震災孤児」について毎日新聞が調べたところ、25日現在、被害の特に大きかった岩手、宮城、福島の東北3県で22人確認された。95年1月の阪神大震災では68人の孤児が報告されているが、死者・行方不明者が阪神を大きく上回る今回は、被害状況の判明とともに大幅に増えるのは確実だ。子を預かった親戚が被災者というケースも想定され、早急な実態調査と支援策の確立が求められる。3県の教育委員会や学校、避難所の関係者らに、この春卒業する高校生以下の孤児の把握状況を尋ねた。その結果、25日現在、岩手県では山田町、大槌町、釜石市、陸前高田市で計9世帯10人▽宮城県では女川町、東松島市、七ケ浜町、名取市、山元町で計10人▽福島県ではいわき市で1世帯2人の孤児が確認された。いずれも津波に襲われた沿岸部に集中している。3県とも児童相談所の職員が避難所を回るなどして調査を進めているが、津波の被害が極めて大きかった岩手県陸前高田市をはじめ大船渡市、宮城県気仙沼市、石巻市などでは被害の全容そのものが判明しておらず、調査が進んでいない。岩手県は、今後多くの孤児が確認される恐れが強いとして、県里親会に打診し、既に一部から里親の了承を得ている。児童養護施設の活用も検討している。宮城県も調査と並行して孤児を保護する準備を進めている。兵庫県によると、阪神大震災で片親を亡くした18歳未満の遺児は400人。両親とも失った孤児は68人だった。県児童課の竹内良二課長は「阪神大震災は早朝の発生だったので、親子が一緒に死亡するケースが多かった。今回は津波による沿岸部の被害が甚大で、さらに昼過ぎの発生だったこともあり、高台の学校にいて子どもだけが助かったというケースも多いのではないか」と話し、遺児や孤児が今後大幅に増える恐れを指摘した。


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■災害について子どもにどう伝えるか、ショックやトラウマを受けた子どもの心をどう支えたらいいのか。大人自身が、そして社会全体が大変なときに、容易なことではありません。でも、私たちにできることはたくさんあります。

1)テレビを消しましょう

必要以上にテレビでニュースを垂れ流しにするのはやめましょう。できる限り、他の情報収集手段を駆使し、子どもがいないところでニュースをチェックしましょう。大人には「同じ映像を繰り返し流しているなあ」と一目瞭然のことでも、子どもは、今も怖いことが続いて起こっているのかと受け止めます。また距離感が分からないので、危機を自分のごく身近なことと感じてしまいます。テレビからの情報で子どもがトラウマを受ける可能性を考慮して、慎重に判断しましょう。

2)まずは安心させて

子どもは様々な形で不安を表現します。甘えん坊になり何かにつけてぐずぐずしたり、一人で寝るのを怖がったり、逆に反抗的になったり。中にはお漏らしをしてしまったり、頭痛や腹痛を訴えるといった、実際に身体的な変化や痛みとして現れることもあります。たくさん抱っこしてあげたり、一緒に過ごす時間を大切にしましょう。そして、子どもがかけがえのない存在であることや、その子を守るために全力を尽くしている、といった、言わなくても分かっているだろう、当然のことも、ときにはきちんと言葉で伝えてあげることも大事です。言霊という通り、言葉にして伝えることにより、子どもにより強い信頼感、安心感を与えます。

3)子どものそのままを受け入れる

子どもの気持ち、考え、疑問、反応、すべてをそのまま受け入れ、認めてあげましょう。オープンで受容的な雰囲気を作り、子どもが何でも話したいことや聞きたいことを表現できるようにします。しかし、まだ話したがらない子に無理に話させることは逆効果になることもあります。特に今の一瞬一瞬を生きている幼児の心は夢の中のように流動的で、大人のように記憶や感情を心に溜めていないこともあります。子どもは絵を描いたり、ごっこ遊びをしたりして、気持ちを表現し、心を癒していることもあるので、話すことだけにこだわらず、トータルに子どもを受け止める視点を持ちましょう。

4)子どもが質問してきたときが話をする一番いいタイミング

幼い子どもに甚大な災害について話すのは容易なことではありません。でも子どもが聞いてきたとき、または、子どもが耳にした情報で怖がっているときなど、親としての勝負時という気持ちで、きちんと子どもに向かい合ってあげるべきです。人生で何度もない(あってはならない)重大事件であり、親子関係にとっても決定的瞬間のひとつです。子どもの性格や考え方、反応の仕方などを一番分かっている親が、真剣に心を込めて語ることが何より大事です。テレビまかせ、先生まかせでは子どもの不安が増大するばかりです。

5)細かい科学的説明や恐怖をあおるような視覚的イメージは避け、シンプルな叙述で

大丈夫だと嘘をついたり、事態を無視・軽視するような態度は、子どもは直感的に偽りを感じます。事実をその子に分かる言葉で説明してあげましょう。子どもは天性の回復力、順応性、前向きな明るさを備えており、大人の想像以上に強い芯を持っています。その強さを信じて、真摯に向き合えば、必ず子どもは応えてくれます。

6)希望が持てるような終わり方に

警察や消防隊員らが懸命に働いてくれているとか、県外・海外からも援助が来ている、みんなで力をあわせてがんばっている、というようなポジティブな情報を伝えて、ハッピーエンディングとは行かないまでも、落胆や恐怖よりも復興や希望に焦点を置いた終わり方にします。語る大人にも力を与えてくれるはずです。

7)何度でも繰り返して

大人の話が分かりにくい、信じがたいという場合、繰り返し聞いてくる子どももいるでしょう。何度でも繰り返し答えてあげてください。同じ話を繰り返し語られることで安心し、少しずつ消化することができます。

8)リズムを取り戻す

お話に限らず、子どもはすべてにおいて繰り返しが好きです。大人も毎日の日課・習慣が崩れると不安が増し、体調にも影響します。可能な限りこれまでと同じリズムを取り戻しましょう。何がなくとも、おはよう、いただきます、ごちそうさま、などの挨拶だけはできます。生活が激変してすべてが流動的な場合は、朝に子どもと一緒に身体を動かす、食事の前にみんなで手を合わせる、黙想するといった新しい習慣を取り入れて、毎日繰り返すことでもリズムが生まれ、子どもが安心できる心の基地の役割を担ってくれます。嵐の海から見える灯台の灯りのように、私たちの心を導いてくれるでしょう。

9)子どもが遊べる場を

子どもの仕事は遊びです。通常なら当たり前のことですが、非常事態の中、遊びなど考えもつかないかもしれません。前述のように、子どもは未消化の経験や感情を、絵に描いたり、ごっこ遊びとして繰り返して、表現することがあります。一時的でも遊びに没頭し、遊びきることにより、身体を動かし、気持ちを表現し、心身ともに平常の状態に近づけることができます。状況の許す限り、子どもが子どもでいられる時と場所を用意してあげてください。特別なものは要りません。その昔、石ころ一つで遊んだ遊びを教えてあげてください。紙と鉛筆があれば絵をかいてもいいよと渡してあげてください。

10)大人がお手本に

子どもは真似をする生き物。大人を鋭く見ていて、そのまま真似をします。実際の行動もさることながら、大人同士の会話、心の持ち様まで、すべてです。だからといって、子どもの手前、取りつくろったり、無理に背伸びをせよというわけではありません。未曾有の災害に遭い、大人も恐怖や不安を感じながら、それでも希望を失わず立ち向かっている、そのままの姿に子どもは勇気づけられます。失敗もするし、後退することもあるけれど、人間として向上しようと精一杯努力を続ける大人の姿、それを子どもは手本として学び、栄養として育ちます。

他にも、子どもと一緒にできる具体的な行動を起こす(募金をする、お手伝いをする、祈る)、悲しみや困難を乗り越える内容の昔話や勇気を題材にした童話など、お話の世界に浸らせてあげるなどなど。


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■シェルターボックス

スマトラ沖地震やハリケーン・カトリーナといった数々の災害で活躍し、家や全てを失った人たちを救う「命のボックス」です。これまでに世界75カ国の被災地に10万個以上が送られて、その復興を助けたといいます。10人が暮らせる立派なテント、雨水の浄水器、煙突つきの煮炊き可能なコンロ、衣類、寝具、子供の心を癒す塗り絵。などなど、被災者の方の体と心を守るものが詰め込まれた箱です。シェルターボックス創始者のヘンダーソン氏。「すべてを失った時、塗り絵のようなシンプルなもので、子どもの心を埋め合わせるのが重要です。ちょっとしたものが、驚くほど大きな違いを生み出すのです」そして、「日本人は勤勉で忍耐強い。復興を信じているが、助けは必要だ。助けるために、われわれはいるんだ」日本へはすでにボックス20個が到着済み。さらに400個が送付されたようです。このボックスは日本円でおよそ8万円で、購入費用はウェブサイトを通じて集められた募金でまかなわれています。


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仮設住宅の建設が急ピッチで進められています。そして、入居受付も開始されました。


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しかし、避難住民の数から考えると到底足らない状態・・・


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しかも、資材不足です。