■シャベル
土砂、石炭、砂利、雪等の粗い粉状の素材を持ち上げて移動させるための道具である。シャベルは英語では shovel で、日本語ではショベルとも表記される。漢字では円匙と書き、えんし、またはえんぴ(本来は誤読だが軍隊・自衛隊を中心に呼ばれる)と読む。スコップは本来同義語であるが、使い分けている場合が多い。方言でシャボロと呼ぶ地方もある。なお、スコップとはオランダ語の schop (schep) からきた語である。通常、シャベルは柄と、柄の先端に取り付けられたスプーン状の幅広の刃からなる。日本では刃と反対側には取っ手が付いた製品が多いが、外国では長い棒状のままの柄がつくものも多く見られる。使用する時は取っ手と柄の根本(刃のついている方)付近を握って両手で扱う。日本ではシャベルの用途は土木作業用が主で、刃がスペード型の物を俗に剣(剣先)スコップ、方型のものを角(角型)スコップもしくは平スコップ、また現場では略してケンスコ・カクスコと呼ぶこともある。石の多い堅い土には食い込みやすいケンスコ、砂地や軟らかい土質には角スコを使うなど土質により使い分ける。シャベルという語は、同様の目的を持つ大型の土木機械(油圧ショベル)においても使用されている。
JIS規格では足をかける部分があるものをショベル、無い物をスコップと記されている。東日本地域では、人力で掘るために足をかける部分のあるものがスコップと言い、代表的なものが剣先スコップ・角スコップである。また、重機等に取り付けられた大型の物をショベルと呼ぶ。一般には大きさによってシャベルとスコップを使い分けており、おもに東日本では大型のものをスコップ、小型のものをシャベルと呼ぶ人が多く、西日本では逆に大型のものをシャベル、小型のものをスコップと呼ぶ人が多い。
■つるはし(鶴嘴・ツルハシ)
先端を尖らせて左右に長く張り出した頭部をハンドル部分に直角に連結した道具であり、主に固い地面やアスファルトを砕くために使われる。ピッケルに似た形をした大型工具で、尖った頭部が鶴の嘴(くちばし)に似ているため、つるはし(鶴嘴)と呼ばれる。頭部はほとんどのものが金属製で、ハンドル部分は金属製か木製であることが多い。日本で一般に市販されているものは頭部が赤く塗装されたものが多い。日本では多くが土木工事のため用いられる。頭部の張り出しが片側にしかない形状のものは“片鶴嘴(かたつるはし)”と呼ばれ、頭部の一方が平のみのように平たく広がっているものは“バチツル”と呼ばれる。名の由来は張り出し部の先広がりの形状が三味線のバチに似ているところから来たと考えられる。このタイプのものは主に樹木の根を切るために用いられる。つるはしの形状等に関するJIS規格はないため、メーカーが異なるとハンドル部分と頭部部分が上手く合わないので注意が必要である。寒冷地では氷を砕くのに使われ、用途上頭部の一方が斧状になった、よりピッケルに近い形状の商品も販売されている。
・・・さてさて、復興のために始動しているのだが、様々な意見・考え方があって、矛盾や困難が噴出している。
■東日本巨大地震の被災地では、法律やルールの不備、平時を想定した規定の硬直的な運用、さらには、国などが明確な指針を示さなかったり、システムがなかったりすることが、被災者支援や復旧に向けた活動にブレーキをかけることもある。「うちの敷地に流されてきた、誰かの車や家財道具がある。処分していいか」宮城県環境対策課には、こうした相談が相次いでいるという。担当者は「止めもしないし、お勧めもしない」と戸惑いを隠せない。見た目には「ゴミ」「廃棄物」であっても、当事者が「財産だ」と主張する可能性がある。一方的に行政の判断で処分を認めたり、代わって処分したりすれば、財産権侵害として訴訟に発展する可能性もなくはない。だが、「一つ一つ所有者を確認していたら、復旧作業に手が回らない」(担当者)のが現実だ。津波被害の大きい同県南三陸町の災害対策本部でもがれきとなった約3000世帯分の建材などの撤去に手を焼いている。個人の所有物をみだりに処分できないほか、行方不明者の遺体が隠れている可能性もある。作業中に遺体を傷つけることがないよう、がれきを一つ一つ動かして確認することを繰り返さなければならない。撤去作業の前には、避難所などに移った住民らへの周知も必要だ。町の沿岸部は約35キロ・メートルにわたり、全地域で撤去を終えるには膨大な時間を要する。200人以上の遺体が見つかり、多くの家屋が津波に流されるなどした同県東松島市の市立野蒜(のびる)小の校庭では16日以降、陸上自衛隊が人力や重機で、流れ着いたがれき、車を取り除く作業を進めている。ここで障害となるのが、持ち主と連絡が取れない乗用車だ。校庭には、浸水したり、窓が割れたりして動かなくなった約100台が取り残されている。校庭は公道ではないため、所有者の承諾なしに撤去できない。現場で指揮を執る陸自隊員(45)は「この混乱の中、どうやって所有者を捜し出せばいいのか……」と困惑している。校庭は、重機やトラックなどの拠点にする予定だ。「車さえ撤去できれば多くの重機を導入でき、早期復興につながる」と悔しがる。がれきの撤去については、処分予定を前もって公告し、一定期間内に所有者から何も反応がなければ処分できるようにするなどの方法が模索されている。「『財産権を侵害した』などと言われないような法制度を整備してもらいたい。前例のない事態だけに困る」と、県の担当者は国に苦言を呈する。
・・・いろいろな考え方があって、当然だとは思うのだが、こういう混乱・困難な状況を乗り越えるには、やっぱり「子ども」の笑顔をものさしにするのが一番だと思う。
「子ども」は・・・「遊び」によって生き・成長し・乗り越える。