まよなか科(11) | すくらんぶるアートヴィレッジ

すくらんぶるアートヴィレッジ

●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●

そして、ようやく20世紀美術を変えた偉大な芸術家の登場です。


◆すくらんぶるアートヴィレッジ◆(略称:SAV)    若い芸術家たちの作業場・みんなの芸術村-びかそ1


青の時代、バラ色の時代を経て、26歳(1907)のときに代表的な作品「アヴィニョンの娘たち」を制作した。タイトルの「アヴィニョン(Avignon)仏」は、売春宿のあるバルセロナ「アヴィニョ(Avinyo)」通りのことであり仏語では暴風の街・川の街という意味もある。ピカソ自身「悪魔ばらいの絵」だと語っていたようだが、絵を見た友人の誰もが驚き、マティスは「フランス美術を汚す」と怒り出すほどであった。この衝撃は、20世紀の絵画運動のなかでもっとも重要なキュビスムを動かす原動力ともなった。この作品から発せられる力強い生命感に、池田満寿夫も多くのインスピレーションを得たという。


◆すくらんぶるアートヴィレッジ◆(略称:SAV)    若い芸術家たちの作業場・みんなの芸術村-ぴかそ2


「キュビスム」の名のつく前のこの時期の様式を「プロト・キュビスム」と呼ぶ事もある。この画面に描かれる異様なまでに変容した身体などを特徴とする。左の三者の顔は「イベリア風」とされている。これはこの作品の制作にかかる少し前の1906年、ピカソは恋人フェルナンド・オリヴィエとスペインのゴゾルに滞在しており、そこではじめられたイベリア彫刻風の様式を受け継ぐものである。右下の女に見られる解体はアフリカの彫刻や仮面にインスピレーションを得たとされる。しかし、この作品についての黒人彫刻の影響をピカソ自身は否定しており、その事の真偽は未だ議論が分かれている。


◆すくらんぶるアートヴィレッジ◆(略称:SAV)    若い芸術家たちの作業場・みんなの芸術村-ぴかそ3


作品の舞台は売春宿の室内である。習作デッサンには娼婦たちに囲まれた男の姿が描かれているが本作では描かれていない。この事をレオ・スタインバーグは「The Philosophical Brothel」の中で手前に描かれる果物が乗ったテーブルの隅が示すに鑑賞者の立つ位置がこの絵における男(習作に描かれていた)に重ねられ、鑑賞者をこの絵画空間の中に引きづりこんでゆく仕組みになっていると解いた。すなわち、このテーブルが描かれることで鑑賞者は絵の外から眺めるだけの部外者の立場からこの絵画の中の登場人物のひとりとして参加させられるという形式ができあがる。この仕組みは17世紀スペインの宮廷画家の代表作《ラス・メニーナス》から19世紀、近代絵画の始祖とされるエドゥアール・マネの《フォリ・ベルジェールのバー》に見られる。いずれも鏡と鑑賞者に向けられたまなざしが鑑賞者の立場を規定する。この絵画においては5人の強烈なまなざしと手前のテーブルによってその仕掛けがかけられている。


◆すくらんぶるアートヴィレッジ◆(略称:SAV)    若い芸術家たちの作業場・みんなの芸術村-ぴかそ4


Au Rendez-vous des poe'tes」っていうのは洗濯船のピカソの部屋の入口に掲げられていたプレートで、「詩人の溜まり場」という意味だ。うさん臭い詩人や画家たちがモンマルトルの安アパートに集まっては悪さをしていたのである。・・・ピカソは1905年、明らかに若いロマンティストを演じていたようだ。というのも、寝室を最愛のフェルナンドに捧げる礼拝堂に変えてしまったのだ(これは彼女がピカソと同棲を始める前のことであった)。祭壇には、礼拝のための装飾品として彼女のランジェリー が置かれていた。


◆すくらんぶるアートヴィレッジ◆(略称:SAV)    若い芸術家たちの作業場・みんなの芸術村-ぴかそ5

この頃のピカソの作品に「玉乗り」「サルタン・バンク」「扇」などがある。はじめての恋人フェルナンド・オリヴィエをえて、貧しいながらも楽しい生活のうちに彫刻「フェルナンド像」を完成したのは1906年のことだった。画風からいって、この頃のピカソは「桃色の時代」といわれる。


◆すくらんぶるアートヴィレッジ◆(略称:SAV)    若い芸術家たちの作業場・みんなの芸術村-ぴかそ6

マティスの「ダンス」やピカソの「アヴィニョンの娘たち」が、セザンヌの「水浴図」の影響を受けていると書かれているガイドブックもある。


◆すくらんぶるアートヴィレッジ◆(略称:SAV)    若い芸術家たちの作業場・みんなの芸術村-ぴかそ7

ゴーガンがタヒチの自分の住居の入口に、木のレリーフを何枚か飾ってあり、そこに女性の浮き彫りと一緒に、次のような文字が彫られていたのです。「享楽の家・・・ミステリアスでありなさい、愛しなさい、そして幸福になりなさい。」このレリーフ、ゴーガンが死んだ後、誰かが買い取りフランスに持ち帰ったようです。そして、ここに彫られていた、腕を上げている女性の像が、ピカソのキュービズムの歴史的な絵、「アビニョンの娘たち」に登場しているという説もある。比べてみると、確かにポーズとか髪型とか胸の形とかよく似ている。


◆すくらんぶるアートヴィレッジ◆(略称:SAV)    若い芸術家たちの作業場・みんなの芸術村-ぴかそ8

さて、私の作品の方は・・・


◆すくらんぶるアートヴィレッジ◆(略称:SAV)    若い芸術家たちの作業場・みんなの芸術村-ぴかそ9

ピカソの影響を受けていないわけはなく・・・


◆すくらんぶるアートヴィレッジ◆(略称:SAV)    若い芸術家たちの作業場・みんなの芸術村-ぴかそ10

かと言って、この時代にキュービズムが流行るわけもなく・・・


◆すくらんぶるアートヴィレッジ◆(略称:SAV)    若い芸術家たちの作業場・みんなの芸術村-ぴかそ11

とにかく、自由に自然に描くことができるのは・・・やっぱりピカソのおかげかもしれない。


◆すくらんぶるアートヴィレッジ◆(略称:SAV)    若い芸術家たちの作業場・みんなの芸術村-ぴかそ12

ピカソたちが、原始美術に大きな影響を受けて近代絵画を開拓してくれたのだから、私たちはそれら先人の残してくれた近代美術をもとに未来の美術を開拓したいものである。


◆すくらんぶるアートヴィレッジ◆(略称:SAV)    若い芸術家たちの作業場・みんなの芸術村-ぴかそ13

しかし、それにしても混迷の時代。様々な芸術文化も含めて飽食の時代。それらを消化・昇華すること・・・そのものが難しいのかもしれない。


◆すくらんぶるアートヴィレッジ◆(略称:SAV)    若い芸術家たちの作業場・みんなの芸術村-ぴかそ14

悪循環、悪戦苦闘、悪あがき・・・悪描きかもしれない。


◆すくらんぶるアートヴィレッジ◆(略称:SAV)    若い芸術家たちの作業場・みんなの芸術村-ぴかそ15

だとするならば、もう一度原点にもどることから・・・


◆すくらんぶるアートヴィレッジ◆(略称:SAV)    若い芸術家たちの作業場・みんなの芸術村-ぴかそ16

それは・・・「つくる」という行為。そして・・・その行為を共通とする仲間が集い、コミュニケーションを構築することから。せめてSAVが、この時代の「洗濯船」になってくれたらと願っている。


◆すくらんぶるアートヴィレッジ◆(略称:SAV)    若い芸術家たちの作業場・みんなの芸術村-ぴかそ17