追悼・・・忌野清志郎さん
58歳、私より2つ年上だけど同世代・同年代として青春のシンボルみたいな人だった。いつも「こども心」を失わずに、走り続けた人だった。
彼に似合う色は「黄色」・・・SAVに咲く黄色い花を捧げよう。
忌野清志郎さんの歌は、基本的には黒人音楽の影響から恋人や家族への愛を歌ったものが多く、一方で大きな3つの特徴がある。
(1)社会的問題のテーマ化
日本の音楽シーンにあって社会的メッセージを直接的に歌い続ける数少ないミュージシャンの一人である。内容は、マスコミ批判から世界平和、反核、政治、ネグレクト、差別、国家権力まで幅広く、その問題意識の高さは度々メディアに取り上げられることがある。それらにあてはまる主な作品(カバーを含む)に、「言論の自由」「ラブ・ミー・テンダー」「サマータイム・ブルース」「軽薄なジャーナリスト」「LONG TIME AGO」「障害者と健常者」「トカレフ(精神異常者)」「目覚まし時計は歌う(選挙ソング)」「警察に行ったのに」「ママもうやめて」などがある。
(2)ダブルミーニングの多用
恋人(女性)や車のことを歌いながら、ドラッグやセックス、政治的なメッセージを連想させるダブルミーニングの意味深な歌詞を初期の頃より多く発表している。主な作品に「雨あがりの夜空に」「SKY PILOT」「SHELTER OF LOVE(ツル・ツル)」「I LIKE YOU」「TIMERSのテーマ」などがある。
(3)タブーを破る過激性
マスコミ的にタブー視されるような問題を正面から見据えてアンチテーゼとして問題提起する作品も多い。主な作品に「カプリオーレ」「FM東京」「覚醒剤音頭」「原発賛成音頭」「宗教ロック」「あこがれの北朝鮮」などがある。
「音楽で生計を立てられなければ絵描きになるしかなかった」と本人が言うほど画才があり、自身のアルバムジャケットや書籍の表紙などを描いている。毎年恒例の日野高校OB展にも作品を出品している。なお、初期のRCサクセションのヒット曲「僕の好きな先生」は、忌野が日野高校に在学していた頃の美術教師がモデル。
最後に・・・一番好きな歌を
■雨あがりの夜空に
作詞・作曲/忌野清志郎・仲井戸麗市
編曲/RCサクセション・椎名和夫
この雨にやられてエンジンいかれちまった
おいらのポンコツとうとう潰れちまった
どうしたんだ? Hey Hey Baby!
バッテリーはビンビンだぜ
いつものようにキメてぶっ飛ばそうぜ
Oh 雨あがりの夜空に輝く
Woo 雲の切れ間にちりばめたダイヤモンド
こんな夜におまえに乗れないなんて
こんな夜に発車できないなんて・・・