きらっ(200) | すくらんぶるアートヴィレッジ

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ゼンマイ(薇、学名Osmunda japonica Thunb.)は、ゼンマイ科の多年生のシダ植物。山野に生える。水気の多いところを好み、渓流のそばや水路の脇などによく出現する。


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根茎は短く斜めから立つ。葉は高さ0.5~1メートル、新芽はきれいなうずまきに出て、その表面は一面に藁下で覆われるが、成長すると全く毛はなくなる。葉は2回羽状複葉。シダとしては切れ込みが少ないタイプに属する。栄養葉では個々の小葉は幅広い楕円形っぽい三角形で先端は丸く、表面につやがなく、薄い質である。胞子葉が独立し、栄養葉より高くまっすぐに立って棒状の小葉が並ぶ。まれに栄養葉の一部に胞子嚢が出る場合があり、これをハゼンマイとして区別する説もあるが、偶発的なもののようである。北海道から琉球まで、国外では樺太、朝鮮、中国からヒマラヤまで分布する。アメリカには姉妹種のレガリスゼンマイ(O. regalis L.) がある。ゼンマイに似るが、胞子葉が独立しておらず、栄養葉の先端の羽片に胞子嚢がつく。ゼンマイ属は世界に十数種、日本には5種があるが、そのうちでヤシャゼンマイ(O. lancea Thunb.) はゼンマイにごく近縁なシダで、外見は非常によく似ている。異なる点は葉が細いことで、特にゼンマイの小羽片の基部が丸く広がり、耳状になるのに対して、はるかに狭くなっている。また、植物体も一回り小さく、葉質はやや厚い。日本固有種で、北海道南部から九州東部にかけて分布する。生育環境ははっきりしていて、必ず渓流の脇の岩の上である。ゼンマイも水辺が好きであるが、渓流のすぐそばには出現せず、ヤシャゼンマイとは住み分けている。上記の特徴はいわゆる渓流植物の特徴そのものであり、そのような環境へ適応して種分化したものと考えられる。なお、この両種が生育している場所では、両者の中間的な型のものが見られる場合がある。これは両者の雑種と考えられており、オオバヤシャゼンマイ O. ×intermedia (Honda) Sugimoto という。その形や大きさはほぼ中間であるが、やや変異が見られると言う。また、胞子葉は滅多に形成されず、できた場合も胞子は成熟しないらしい。


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上:ゼンマイ(広い葉)
中:オオバヤシャゼンマイ(中間)
下:ヤシャゼンマイ(狭い葉)


山菜の一種で、ワラビと並び称されることが多い。若い葉は佃煮、お浸し、胡麻和え、煮物などにして食べる。かつての山里では棚田の石垣に一面に生えていた。春の芽生え前に、草刈りをしておけば、鎌で収穫できたという。

新芽が平面上の螺旋形(渦巻き形)になる。その表面には綿毛が被さっている。スプラウトとして食用にするには、根元を折り、表面の綿毛を取り去り、小葉をちぎって軸だけにし、ゆでてあく抜きし、天日に干す。干しあがるまでに何度も手揉みをして柔らかくし、黒い縮緬状の状態で保存する。

また、大きな株では、ハリガネのような黒っぽい根が塊状になる。これをオスマンダと称し、園芸用の培養材として用いる。