私の蝶書(2)これまで小さな金魚たちは庭に葬ってきたのだけれど 飼い犬が掘り返したりするし、この金魚は巨大なことも あったので、家の近くを流れる石川に流して水中葬に してやることにした。秋晴れの10月1日、犬の散歩を つれあいにまかせて、私は金魚をタオルにくるんで 川岸まで出かけた。河川敷には彼岸花が美しく咲き 見送ってくれている。そして・・・アゲハが弔問客として 訪れた。心に刻み込まれる瞬間であった。