2000年に死去したジョージ・シーガル。50年代の抽象表現主義、60年代のポップアートなどセンセーショナルな表現によってアメリカ現代美術が世界を席巻した時代。石膏に浸した布で直接人を型どりするというそれまでの彫刻概念を一変させる手法で時代の寵児となったジョージ・シーガル。都会の日常の断片を切り取った作品はあまりにも静かで、まるで自分自身を見つめてしまう・・・そんな気分にさせられてしまう。きっと吊革につかまった電車の中の人々も作品にしているだろうと探してみたが、残念ながら発見することはできなかった。もし、見たことがある人がおられたら教えてほしい。紹介した作品は「バス」の中のようである。