ベレー(2) | すくらんぶるアートヴィレッジ

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ベレー帽を調べると正式には?「バスクベレー」ということがわかった。「バスク」というと「ピカソ」そして横縞の「バスクシャツ」が有名。さらに調べると、ベレー帽といえばバスクというのが常識のようになっているが発祥の地は、実はお隣のベアルヌ地方だという。ベアルヌ地方の中心都市ポーとバスク地方の中心であるバイヨンヌは、どちらもピレネー・アトランティック県にあり地図で見てもすぐ隣。ベレーの起源は、昔ベアルヌ地方を支配していた古代ローマの兵士たちが、ピレネー山中の厳しい天候に耐えるために被っていたbirretumという帽子。それを土地の人々が真似、改良(頭にフィットするタイプのものなど)。はじめ羊飼いが被っていたものを行商人が地方一帯に広め11世紀ころになると聖職者も「頭を蚊やハエから守るため」に着用するようになった。色、かぶり方、直径などで、どんな職業か、どこの村の人かが分かったという。「ベレー・バスク」という言い方を広めたのは、バスク地方が好きだったナポレオン3世。1854年ビアリッツを訪れた時にベレーを被っている人たちを見て「ベレー・バスク」といったのが新聞にも取り上げられこの少し歪められた事実が常識になったそうだ。日本だとベレーというとインテリかモンパルナスのアーチストたち、優雅なテニスマンなどの「おしあわせ」なイメージが先行するけれど、フランスではそうとも限らない。軍隊では赤ベレーはパラシュート部隊、青はヘリコプター部隊、緑は傭兵、紺はその他、と区別して使っている。第二次世界大戦中のレジスタンスとかチェ・ゲバラなどに見られるように、抵抗や革命のシンボルでもあるようだ。日々の生活では小銭入れに使われたり、キノコ狩りではキノコ入れになったり本場ならではである。アルデッシュで開催される『ベレー投げ世界選手権』では47mの記録が出たそうだ。