自由への闘い(1943・米) | まなぶんの戦争映画辞典

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これまでに見た戦争映画について、戦車などの軍用車輌、ヒロインの写真で紹介していきます。また、ナチス役などの個性的な俳優についても紹介します。BD、DVD、VHSで保有している全ての戦争映画を掲載するのが目標。コメントお待ちしています!

自由への闘い(THE LAND IS MINE)

 

監督 ジャン・ルノワール
出演 チャールズ・ロートン、モーリン・オハラ、ジョージ・サンダース、ウォルター・スレザック、ケント・スミス、フィリップ・メリベール

第二次世界大戦下のとある国(フランス)の街。ドイツ軍が街に進駐し、市長や市の有力者たちはドイツ軍に協力せざるを得ない。ある小学校ではソレル教授(メリベール)がドイツ軍の命令により書籍を焼却しなければならないと話をしている。そうした中、教諭のアルバート(ロートン)とルイーズ(オハラ)が出勤してくるのだが・・・

進駐してくるドイツ軍。トラックはフォード製のようですが詳細は不明。

こちらの6輪車はウイリスの試作3/4トン6×6 MT-TUGです(コウ中村さんより)。かなり珍しい車輌ですね。少し改造してドイツ軍車輌っぽく見せています。

この作品、なんとルノーFT17戦車が登場します。戦争映画への登場は珍しいです。結構素早く動き回ります。

アップのシーン。正面に鉤十字、砲塔に鉄十字のマークが書かれています。

こちらの高級車はホルヒ930カブリオレ(imcdbより)。

ヒロインはルイーズ役のモーリン・オハラ。中央がアルバート(ロートン)左はルイーズの弟のポール(スミス)。

美しいモーリン・オハラさんのアップを一枚。「リオグランデの砦」「静かなる男」など西部劇でのジョン・ウェインとの共演で有名ですね。

右がフォン・ケラー中佐(スレザック)。レジスタンスの破壊行為を見逃すなどステレオタイプなナチスではなく描かれています。左はルイーズの恋人ジョージ・ランバート(サンダース)。ジョージ・サンダースはこの頃の作品には多数出ています。「暗闇の抵抗」の項を参照。

ラストシーンで人権宣言を生徒に読み聞かせるアルバート。泣けるシーンです。ロートンは舞台や映画で活躍した名優で「ヘンリー八世の私生活」でアカデミー賞を取っています。舞台指導にも力を入れアルバート・フィニーは彼の弟子で尊敬していたようです。

アルバートが逮捕され人権宣言の続きを読み始めるルイーズ。ここで映画は幕となります。

 

(寸評)

「大いなる幻影」などの巨匠ジャン・ルノワールが戦時中に撮った作品。ちなみに彼は画家ルノワールの次男です。戦時中のプロバガンダ作品ですがナチスの悪を直接説くのではなく、自由の大切さを語る点に特徴があります。廉価なDVDもありますので未見の方は是非!

(評価)☆☆☆☆★(5点満点)    *DVD