大雨の鷲
9月12日、雨の百里基地より。
曇天で始まった、航空祭の招待者向けの公開ゲネプロ。
いつ雨が降ってくるか、そんな怪しい天気だったが、やっぱり早々に降り出した。
救難展示飛行は予定通り実施されたものの。。。
F-15×5機、F-4×4機、RF-4×3機の計12機編隊の航過飛行は変更され。
各飛行隊3機ずつによる、航過飛行に。
空はどんどん灰色になり、雨が降る。
F-15による機動飛行を楽しみにしていただけに、ちょっと諦めモード。
しかし、昨年の雨の小松基地での奇跡を思い出し。。。
待ち構えるファンの、その思いが通じたのか、F-15イーグルの機動飛行は始まった。
天候不良による水平系演技に変更されたようだったが、凄かった。
1機目が離陸、かなりの低空を保ちながらいきなり左へタイトに捻った。
自分がいた場所では、林から出てきた時は既に背中の状態で度肝を抜かれた。
背中から出るベイパーと、オレンジに輝いたアフターバーナー。
もう無我夢中で、シャッターを押した。
2機目のハイレートは、急上昇する事なく背面から右へブレイク。
タッチ&ゴー・ハイレートは、そのまま上昇しながら右へブレイク。
水平系になったため、そのタイトな演技は全て低い位置で行われた。
そして、雨は次第に強くなる中で360度ターン。
視程が悪い空で、高速で突っ込んで来るイーグルを見失い。。。
何とかシャッターを切るものの、これ以上は無理と自分で判断したのだが。
この時点で、機動飛行自体もキャンセルになった。
でも、もう十分だった。
これ以上のド迫力は無かった。
土曜日の公開ゲネプロは、雨に見舞われてしまったのだが。。。
運に見放される事はなく、奇跡の機動飛行を魅せてくれた。
「雨の日には、雨の画を」、また戦闘機でその言葉は通用した1日だった。




