2020年を適当に振り返る | 杉原学の哲学ブログ「独唱しながら読書しろ!」

2020年も今日で終わりだそうです。みなさまおつかれさまでした。

 

今年はコロナ一色の1年でしたね。「世界が一変した」とも言えるし、「何も変わらなかった」とも言える。でもそんな中で、見えてきたこともある気がします。

 

コロナに対する危機感が全国的に共有されるようになった3月ごろ、僕自身のコロナへの向き合い方をブログに書きました。要するに「長い時間幅で捉えよう」ということでしたが、基本的な考え方は、その時から1ミリも変わっていません。

 

 

会社の経営判断においても、収束までの時間幅をどれぐらいの長さで想定するかによって、その対応は大きく変わってくるだろう。たとえば、すでにかなりの影響が出ている旅行業界だと、2、3ヵ月で収束すると想定するならば、「その間はなんとか堪えて、需要が回復するリバウンドの時期に備えよう」という判断もあり得るだろう。

しかし、この事態が1年以上続くと想定した場合はどうだろう。これはあくまで仮の話だけれども、多くの会社は体力が持たないのではないだろうか。そうなってくると、旅行業での売上が見込めない以上、コロナの影響を受けない市場への参入といった、経営の多角化も視野に入ってくるかもしれない。

 

上記のようなことも書きましたが、実際にHISなどは「影響は来年半ばまで続くだろう」(「JIJI.COM」2020.12.10)とし、経営の多角化にかじを切っています。コロナの収束に伴う旅行需要のリバウンドも視野に入れながら、ではありますが。このHISの姿勢でさえ、かなり楽観的だと個人的には思います。

 

 

まあ、コロナについて書くとキリがないのでこのへんにして、「そういや今年って、何してたっけ?」と、自分の2020年について適当に振り返ってみようと思います。

 

【両親とのハワイ旅行キャンセル】

「コロナについて書くとキリがないので……」などと言いつつ、さっそくコロナの影響を受けた話から(笑)。

 

両親が70歳を過ぎ、これまで親孝行らしいことを何一つしてこなかった僕は、「せめて一つくらい、思い出に残るようなことをしておきたいなあ」という気になりました。まあ、罪滅ぼしのような感じです。

 

それで兄弟3人で相談して、今年の4月に両親をハワイ旅行に連れて行く計画を立てました。僕らにすれば、一世一代のビッグイベントです。飛行機もホテルも予約して、あとはその日を待つだけ……と思ったら、まさかのコロナ。2月には「こりゃ無理だな」と判断して、キャンセル料がかからないうちに取りやめました。

 

個人的には、ハワイ旅行はあと数年は難しい気がしていますが(運良く旅行できるようになったとしても、リバウンド需要で価格が高騰するかもしれないので)、まあそのぶん、両親には長生きしていただきましょう。

 

【パステル画展「だいたい十条」の開催】

例年と一番違ったのは、やはりパステル画展の開催でしょう。これについてはパステル画展を疑似体験できる記事も作りましたので、よければ読んでやってください。

 

 

【「そんな生き方あったんや!」の連載】

地域づくり情報誌『かがり火』で連載させていただいている対談記事「そんな生き方あったんや!」。コロナで直接会うことが難しくなった中でも、Zoomを使ったりしながら、なんとか連載を続けることができました。

 

 

 

 

 

【かがり火WEBの運営】

2019年5月1日からスタートした「かがり火WEB」。今年の5月1日には、運営メンバーで1周年集会をしましたが、これもZoomで。今は雑誌『かがり火』の過去記事をアップしながら、その中の名言をピックアップしてTwitterFacebookで配信しています。よければフォローしていただけると幸いです。

 

 

【ほうれん草のプランター栽培】

プランターでほうれん草を栽培しました。固定種の種で。その中でいろいろ学ぶことがあり、いくつか記事も書きました。その第一回が下記です。よければご覧くださいませ。

 

 

【高等遊民会議の開催】

ほぼ月イチで開催している、世界で最も非生産的な会議「高等遊民会議」。適当なメンバーで、適当に集まり、適当に話すだけの、何の意味もない会です。いつの間にやら、通算で56回を数えるまでになりました。みんなヒマなんですね(笑)。

 

喫茶店などでやることが多いのですが、今年はさすがに途中からZoom開催となりました。直接会えるのがベストですが、Zoomだと遠方の人も参加しやすいというメリットもあります。全く誰とも会わないよりは、Zoomでもコミュニケーションをとれたほうが、精神衛生上はよいかもしれませんね。

 

【FM西東京「ウィークエンドボイス」出演】

なぜかラジオ番組にも出演させていただき、そこで謎の人生相談コーナーを担当させてもらいました。僕はてっきりレギュラー化すると思っていましたが、その1回だけで終わってしまいました。なぜだ!!内容などは下記の記事にかきましたので、よろしければ。

 

 

【サロンにて時間論の視点から見た自殺予防のお話】

2019年10月に、北海道の千歳市からの依頼で、自殺予防を時間論の視点から考える講演をしたのですが、その話を聞きたいということで、あるサロンで同じ話をさせてもらいました。

 

自殺予防は今後も社会的に重要なテーマになってくると思います。内容については、千歳民報の記者さんがうまくまとめてくださっているので、よければこちらをご覧下さい。

 

千歳民報

【『自由帳みせて!』(福音館書店)に自由帳を提供】

2021年1月15日に、すずきこうせい著『自由帳みせて!』(福音館書店)が出版されます。これは40人の小学生の自由帳を集めた本なのですが、ここに僕の小学生時代の自由帳も収録されています。なぜ僕に声がかかったのか、ちょと覚えていないのですが(笑)。

言うまでもなく「う○こ」だらけの自由帳なのですが、果たしてそれらは採用されているのでしょうか?よければその目で確かめていただけると幸いです。もし「う○こ」を発見できたら、運気アップ間違いなしです。

 

自由帳みせて! (福音館の単行本)

 

 

【見舞講を始める】

 

前から興味のあった「講」を、仲間と一緒に始めてみました。僕らが始めた「見舞講」は、「メンバーの誰かが入院したら、みんなが1万円ずつその人に払う」という、それだけの講です。これも記事に書きましたので、よろしければご一読ください。

 

 

【「立石BASE」立ち上げのお手伝い】

友人の井口雄太さんが、葛飾区立石にコミュニティスペースを作るためクラウドファンディングを立ち上げました。僕も少しだけお手伝いしています。まだまだ募集中ですので、よければご協力をお願いいたします!

 

 

【博士論文の執筆】

さて、実はこの博士論文こそが、僕にとって最も「やるべきこと」なのです。今年やってきたその他のことは、この博士論文執筆からの逃避行動と受け止めていただいてかまいません(笑)。いや、少しは進んだんですよ、ええ、少しは……。

 

論文のテーマは「<自分の時間>とは何か」。本当は今年中に第一稿を書き上げるはずだったのですが……。というわけで、来年2021年こそは、この論文を書き上げたいと思います。何か他のことをやっていたら、「あ、また現実から逃避してるな」と注意してやってください。もう少し、時間哲学の研究者であるという自覚を持とうと思います。

 

もしこの内容について聞きたいという方がおられましたら、お気軽にご連絡くださいませ。何かしらアウトプットする機会があると、自分の考えも整理されますので。

 

【まとめ】

と、そんな感じの1年でした。一番やるべきことの進捗が芳しくなかったという点ではイマイチでしたが、「人間は何かから逃げる時に最も力を発揮する」というのもひとつの真理だと僕は思うのです。この力をうまく利用する人のことを、僕は「斥力型人間」と呼んでいます。逆に目標を設定して、しっかりそこに突き進んでいく人のことを「引力型人間」と呼びます。

 

この「斥力型」と「引力型」は、もちろん同じ人が使い分けることもできますし、どちらのほうが優れているということもありません。「求める力」と「避ける力」、この両方をうまく使いこなせたら、けっこうたくさんのことができるような気がするのです。

 

僕は基本的に「斥力型人間」なので、もう少し「引力型」の生き方を身につけられるようになればいいなと思っています。なんだか全然まとめになりませんでしたが、それもまた一興、ということで。

 

長文におつきあいいただきありがとうございました。本年は大変お世話になりました。来年がみなさまにとってよい1年になりますように。