最初にそう思ったことは、だいたいそうなのだ | 杉原学の哲学ブログ「独唱しながら読書しろ!」

①.「直感が大事だ」とよく言われる。

②.「そうだよな」と多くの人が同意する。

③.「とはいえ……」とついつい直感よりも理屈を優先させてしまう。

④.結果、「やっぱ直感に従っとくべきだったな……」となる。

⑤.①に戻る

 

この①〜⑤のループを特に実感するのは、

美容院に行った時である。

 

美容師さんが髪を切り、

最後に鏡を持ってきて後頭部のあたりを映しながら、

「これぐらいの長さでいいですか?」と聞いてくれる。

 

瞬間的に、

「あれ、ちょっと思ったより長いな……」と思う。

 

でも、手間をかけさせるのが申し訳なくて、

「もうちょっと短くしてもらっていいですか?」

のひとことが言えない。

 

そこで脳がいろんな言い訳を発明する。

 

「いや、案外こっちの方が似合ってるんじゃないか?」

「前も実はこれぐらいの長さだったような気が……」

「ちょっと長かったとして、だから何なんだ?」

「まあ、ええんとちゃう?」

 

……で、結局、

「あ、大丈夫です」

となって終了。

 

ところがこの場合、120パーセントの確率で、

「やっぱり短くしてもらっとけばよかったーー!!」

となる。120パーセントの確率で、だ。

 

思うに、僕らは直感に従うことに慣れていないのだ。

 

問題と解答の間に「考える」というプロセスを

挟むクセがついているのだ。

 

最初にそう思ったことは、だいたいそうなのだ。

 

そうじゃないこともあるけど、

その時も「そうじゃなかった!」と直感的に気付くのだ。

 

たとえばサッカーなどのスポーツをしている時のように、

瞬間的なひらめきを大事にしながら、

一日を過ごしてみるのはどうだろう。

 

もしかすると、

一日が48時間ぐらいに感じられるかもしれない。