やってみたい演技 | 杉原学の哲学ブログ「独唱しながら読書しろ!」

やってみたい演技がある。

 

海辺の工場地帯の一角に潜み、

報告を待つ俺。

 

偵察に出ていた部下が

慌てながら建物に駆け込んでくる。

 

息を切らしながら必死で報告する。

 

「兄貴……大変です……!

 ヤツが動きました……!!」

 

「そうか……」

 

俺はおもむろに煙草を取り出し、

火をつける。

 

視線を宙に漂わせながら、

ゆっくりとけむりを吐き出す。

 

「兄貴!何やってんスか!急がねえと!!」

 

俺はぼんやりと上を見ながら言う。

 

「うるせえなあ。バタバタするんじゃねえよ」

 

「でも兄貴!!」

 

俺は最後の煙を吐き終わってから、

ゆっくりと煙草の火を消す。

 

「……じゃあ行くか」

 

「はい、兄貴!!」

 

 

……という展開。

どこかで見たようなシーンである(笑)

 

昔は、ここでの兄貴の行動が

全く理解できなかった。

 

部下が言うように、

のんきにタバコなんか吸ってないで急げよ!!

というわけである。

 

でも今なら、

この兄貴の行動の意味が

少しわかるような気がするのだ。

 

その意味を詳細に説明するのは

あまりに野暮なのでしないが、

やっぱりこうありたいものなのだ。

 

念のため言っておくが、

出演オファーはいつでも受付中だ(野暮)。

 

 

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