地域ねこ | 杉原学の哲学ブログ「独唱しながら読書しろ!」
「地域ねこ」というのがいるらしい。

首輪をしてないから一瞬野良ねこかと思いきや、
誰かが洗ってあげているらしくとてもキレイだ。

しかもずいぶん人に慣れていて、
さわっても逃げないし、
様子を見つつ窓から部屋に入ってきたりする。

「地域ねこ」は誰が飼っているということでもなく、
地域の人がみんなで世話しているという。

だからみんなそれぞれの名前で呼んでいる。

なんだかうらやましいヤツだ。

だがひと昔前までは、
人間も「地域にんげん」だった気がする。

家で育つというよりも、
地域の人に世話になりながら育っていく。

「地域ねこ」にとっても
きっとそうであるように、
「地域にんげん」にとって
人間とはとてもあたたかい存在だ。

田舎にいけば、
まだまだ「地域にんげん」はたくさんいる。

いま若者を中心に田舎志向が広まっているのは、
「地域にんげん」として生きたいという想いが
その根底にあるのかもしれない。

だが、
まだ都会に住んでいるにもかかわらず、
「地域ねこ」のように
人様の家に勝手に侵入すると
取り押さえられるので注意が必要だ。