「たまたまここに着陸しました」 | 杉原学の哲学ブログ「独唱しながら読書しろ!」
公園なんかで、
座りながらバッグの中を
ごそごそとやっていると、
抜け目なくハトが集まってくる。

こちらから見れば
食べ物欲しさに寄ってきているのは
わかりきっているのだが、
彼らは露骨にねだるようなことはしない。

さも、

「たまたまここに着陸しました」

というような顔をして、

「あんたが俺にエサあげたいんやったら、
 あげてみたらええんちゃう?」

という態度をとりながら、
少しずつ距離をつめてくるのだ。





そのくせ、何も出てこないとわかった時の
去り際の早さはハヤブサ並みだ。

どこでそういう演技指導を受けているのか。

指導者にはもう少し彼らに
「去り際の美学」というものを
教え込んでいただきたい。