ユルかしこい身体になる 整体でわかる情報ストレスに負けないカラダとココロのメカニズム | 杉原学の哲学ブログ「独唱しながら読書しろ!」
ユルかしこい身体になる 整体でわかる情報ストレスに負けないカラダとココロのメカニズム/集英社

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デジタル・ネイティブと言われる若者と、
それより上の世代との身体の違いについて、
整体の視点から分析することで、
これまでの一般的な「若者論」を一蹴する本書。

著者によると、

「上の世代から『ダメだ』と言われている
 若者のほうが過剰な情報環境に上手に適応している」

のだという。

「情報に対する最終的なフィルターになるものは身体だ。
 つまり、身体がイイというものはイイ、
 そうでないものはダメとするしかない」

という感覚も、やはり若者の方がよく知っている。

これは僕の周りの人たちを見ていても感じることだ。

僕は、今の若い人たちの感性を、
ほとんど無条件に信頼している。

なぜなら、彼らこそ未来の当事者だからだ。

年配の人たちとは、
どうしたって問題の切実さが違うのである。

だから僕も含めた上の世代が
よりよい社会のためにできることと言えば、
せいぜい若い人たちの邪魔をしないことである。

自分の価値観からして受け入れがたいことであっても、
まずは彼らを信頼するべきである。

そして、
「なぜ彼らはそうするのか?」
について思いを寄せる。

そうやって、若い人から
いろんなことを学んでいくのである。

本書の最後にあるように、

「自分ができるほんのわずかなことを
 見つけられるということ。
 生きる上で、それ以上のことはない」

「本当に大切なことは、少ししかない」

そういうことをもう一度思い出すことが、
僕たちの人生をもっと楽しくしてくれるだろう。