時間の終焉 | 杉原学の哲学ブログ「独唱しながら読書しろ!」
時間の終焉―J.クリシュナムルティ&デヴィッド・ボーム対話集/コスモスライブラリー

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対話している二人が超越しすぎていて
ときどきついていけなくなることがあるが、
感覚的にわかった気になって読み進めましょう(笑)

ここで話されている時間とは、
「心理的時間」のことである。

「人々は、物事の技術的に
 改良し始めるようになった時、
 それを内側へと拡張して、
『私自身もまた、より良くならなければならない』
 と思うようになった」と、ボームは言う。

より良くなりたいと思うことは
人間として当然の欲求のように思えるが、
そう言えば縄文土器は機能的にはほとんど進化しておらず、
当時の彼らが「より良いもの」を志向していなかった、
という説があることを思い出した。

特に面白かったのは、

「愛が原因を持っていないのに対して、
 憎しみは原因を持っている」

「秩序とは愛なのです。
 努力や矛盾のあるところに秩序は存在しません」

「実は、個別的なものの方が抽象的なのです」

といった独特の視点。

これらがもしも真実だったとして、
僕たちがそれを本当に信じたならば、
世界は大きく変わるに違いない。