カロリーメイト→メロンパン | 杉原学の哲学ブログ「独唱しながら読書しろ!」
先日、ある用事があって、
銀座線で虎ノ門へ向かった。

ちょうどお昼どきだったので
用事の前に何か腹に入れておきたかったが、
あいにくほとんど時間がなかった。

ちょうど虎ノ門の駅にキオスクがあったので、
そこでカロリーメイトを買うことにした。

店のおばちゃんに
「これください」と
カロリーメイトを渡した。

「はい210円です」

僕が財布から小銭を出そうとしていると、

「こっちの方が安いし、おいしいよ」

と言って、メロンパンを指さした。

「これ最後の一個ね(笑)」

僕は迷わず「じゃあ、それで!」

とメロンパンを受け取った。

確かにそのときの僕には、
気分的にもカロリーメイトより
メロンパンの方がぴったりだった。
しかも確かに100円ほど安かった。

おばちゃんにとったら、
賞味期限の短いメロンパンを
先に売りたかっただけなのかもしれない。
だとしても、僕にとってはベストな提案であった。
きっとおばちゃんはお客さんのことを
いつもちゃんとみているのだろう。
こういう「マニュアル的じゃない気づかい」は、
ちょっとうれしい気分にさせてくれる。

「カロリーメイトを買おうとしたら
 思いがけず店の人にメロンパンを提案されて、
 確かにそっちの方がよかった。」

べつにたいしたことではないのだが、
なんだか希有な経験だったような気もする。