僕の名前は「杉原」だが、
よく「杉山」と間違えられる。
この間などは立て続けに
3人ぐらいに「杉山さん」と呼ばれて、
「もしかしたら俺、
本当は杉山なんじゃないか?」
と思ったほどだ。
だがそのとき、僕はあることに気づいた。
「杉原」がよく「杉山」に
間違えられるということは、
同じように「杉山」さんも「杉原」に
間違えられているのではないか?
たまたま近くに
女性の杉山さんがいたので、
さっそく聞いてみた。
「あの、僕の名前は杉原じゃないですか。
でもよく間違えて「杉山さん」って
呼ばれることが多いんですよ。
杉山さんは、逆に「杉原さん」って
間違えて呼ばれることってないですか?」
「ないですね。」
ないそうだ。
この違いは一体何なのか。
僕個人の問題なのか。
僕が杉原のくせに「杉山顔」なのか。
それとも全国の杉原さんは
同じ問題をかかえているのだろうか。
謎は、深まる、ばかりだ。